世界中でビットコインが
国家レベルの議題に

 アメリカに限らず、スイスやブラジルでも国がビットコインを保有する案が検討されており、日本でも暗号資産の売買益に対する課税方式を、現在の雑所得に対する総合課税から、株などと同じ分離課税へと変更する議論が行われています。

 もちろん、ビットコインをはじめとした暗号資産に対する世間の意見は様々です。値動きが激しすぎて危ない、単なるデータにそれほどの価値があると思えない、トランプ大統領の発言や国の動きひとつで暴落するかもしれない、というネガティブな声も少なくありません。

 本記事を読んでくださっている方も「そもそも、ビットコインにはどのような価値があって世間は騒いでいるのか」と感じることがあるのではないでしょうか。

 ビットコインは誕生してからわずか15年しか経っていませんし、前例もないのですから、その信頼性に疑問が生じるのは仕方がないことです。投機的な目的で売買され、本質的な価値以上の値動きが起きてしまっているのは事実だと思います。

 とはいえ、極端な値動きやかつての「億り人ブーム」のような表面的なニュースにだけ目を向けていると、「そもそも暗号資産とは何か」という本当の価値や意味を見誤ってしまいます。バブルのように激しく値動きする一方で、この15年間、着実に上昇してきた本質的な価値があるのです。

開発からわずか15年で
メタ社と肩を並べる

 1位が金(ゴールド)、2位がアップル、3位がマイクロソフト、4位がエヌビディア、5位アルファベット(グーグル)、6位アマゾン、7位に銀(シルバー)、8位にサウジアラムコ、9位メタ(フェイスブック)と続き、10位にビットコイン。

 これが何のランキングかお分かりでしょうか?

 これは、CompaniesMarketCap社による主要な金融資産の時価総額ランキングです(2025年3月20日時点)。

 10位にランクされたビットコインは時価総額1.5兆ドルで、メタの株式とほぼ同等となっています。ちなみに暗号資産のイーサリアムは2400億ドルで50位につけています。

主要な金融資産の時価総額ランキング(2025年3月20日時点)同書より転載 拡大画像表示