【一生使える】「結果が出なくても全力で作る」人が最後に手にするもの
誰しも悩みや不安は尽きないもの。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)など、33万部突破シリーズの原点となった『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日一日がラクになる!

【精神科医が教える】「妥協しがちな人」が無意識にやっている習慣・ワースト1Photo: Adobe Stock

「良いものづくり」に裏は必要ない

今日は「良いものをつくることに裏は必要ない」というテーマでお話ししたいと思います。

この話を思いついたきっかけは、映画『劇場版 鬼滅の刃 無限城編』を観たからです。

この映画は本当に素晴らしかったので、まだ観ていない方はぜひ観てみてください。

「最良」を目指した作品づくり

この映画の何がすごいかというと、「とにかく最良のものをつくる」という強い意志が伝わってくることです。

妥協やしがらみにとらわれることなく、最高の声優さんを起用し、最高の映像技術最高の制作費を投入して、1番良いと思うものを目指してつくられています。

その妥協のなさが、作品全体に迫力ある信念として漂っており、観ているだけで胸を打たれました。

技術と感動が融合した圧倒的な体験

映像技術の最高峰を見せてくれるような作品でありながら、ストーリーはやはり鬼滅の世界。私は声を出さないようにするのが精一杯なほど、涙が止まりませんでした。

一生懸命につくられたその熱量は、確実に観る人に届いています。

過去作の壁を超える挑戦

前作『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』は興行収入400億円超の大ヒット作であり、これを超えるのは容易なことではありません。

今回の新作は2時間半以上の長さということもあり、「長すぎて観にくい」といった声もありますし、シリーズを追いかけていないと理解しづらいという指摘もあるようです。

それでも「最高のもの」を目指すべき理由

しかし、それらの不安要素があったとしても、「最高のものをつくる」という選択肢以外はなかったのだと思います。

結果として今、その作品は前作を超える勢いを見せており、リピーターも多く出ているようです。一度観れば、また観たくなる。そんな力を持った作品なのです。

一生懸命つくるという価値

何よりも、最高のものを全力でつくり上げようとした人たちの努力が、観ている側にも伝わってきます。それ自体に大きな価値があるのではないでしょうか。

そしてその努力が、結果として実を結び、予想以上の成果につながっているのです。

自分の仕事にも置き換えてみる

もちろん、私たちが映画のような大規模なものを簡単につくることはできません。しかし、自分の仕事やライフワーク、趣味などでも、「最高のものを目指す」と思う瞬間はあるはずです。

そのときに「うまくいくだろうか」「努力が無駄になるのではないか」といった不安がよぎることもあります。

でも、そんな結果に対する不安とは切り離して、一度きりでもいいから全力で最高のものをつくってみてほしいのです。

いい作品は必ず「糧」になる

たとえば私は本を書いていますが、いい原稿を書けたからといって必ずしも売れるわけではありません。

それでも、「いいものを書きたい」という思いを大切にすることに価値があると、私は思っています。

形にならなくても、未来に花開く

その場で結果が出なかったとしても、全力でつくったものは必ず自分の中に残ります。形を変えて別の作品で花開いたり、将来思いがけない形で評価されることもあるのです。

無駄になることは絶対にありません。

心を込めて、妥協なくやりきること

だからこそ、「これは全力でやりたい」と思えるものがあるなら、余計な感情や不安を入れずに、思う存分やってみてください。

それは必ず自分の人生において、かけたエネルギー以上のかたちで返ってくると思います。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。