「この人、仕事ができるな」は、毎日のメールで決まる。「相手に間違ったニュアンスで伝わってしまう」「文面がこわいと言われるが、原因がわからない」「メールの返信に時間がかかりすぎて、1日が終わってしまう」。メール仕事には、意外と悩みがつきものです。本連載では、中川路亜紀著『新版 気のきいた短いメールが書ける本』(ダイヤモンド社)から編集・抜粋し、迷いがちなメールの悩みを解決するヒントをお届けします。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

「ご苦労様です」や「お疲れ様です」は日常的によく使われるねぎらいの言葉です。しかし、相手との立場や関係性によっては失礼になってしまうこともあります。今回は、この2つの違いと、目上の人に適した使い方を解説します。
目上の人に「ご苦労様」とは言わない
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× 本日はご苦労様でした。
○ 本日はお疲れ様でした。
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「ご苦労様」を目上の人に向かって言うのは失礼です。なぜなら、上から目線で相手の働きをねぎらう言い方だからです。ただし「お疲れ様」も失礼に当たる場合があるので注意。
「お疲れ様」なら目上の人に言ってもよいか
「ご苦労様」は目下の人に、「お疲れ様」は目上の人に、というつかい分けが一般化しています。どちらもねぎらいの言葉であり、「お疲れ様」についても目上の人にねぎらいの言葉をかけるのは失礼という意見もあります。「お疲れ様です」と声をかけられて怒り出す人はいないと思いますが、次のような配慮は必要です。
・ やたら挨拶がわりにつかわない。
→メールでの通常の挨拶は、「おはようございます」「お世話になっております」。
・ 自分のために目上の人が骨を折ってくれたときに「お疲れ様です」では、他人事のようで失礼。
→「ありがとうございます」と感謝の気持ちを伝える。
※本記事は『新版 気のきいた短いメールが書ける本』を一部抜粋・編集したものです。