体のどこかが緊張していることに気づくことで、心の中で整理がつかないモヤモヤした気持ちも、少しずつ整理できます。
また、「マインドフルネス・イーティング」という方法も効果的です。この方法では、食事中に余計なことを考えず、五感をフルに活用して食事に集中します。
こうすることで、咀嚼(そしゃく)数が増え、体にも良い影響を与えるうえ、心の調子も整えることができます。食事に意識を集中することで、よりリラックスできる状態を作り出せるため、日常生活の中で簡単に実践できます。
イライラや緊張が続くときは
胸鎖乳突筋をほぐせばOK
デスクワークをしているときに、特に理由がわからないままイライラしてしまうことがあるかもしれません。その原因の1つに、首のコリがあることが考えられます。
首は脳と体をつなぐ重要な部分で、血管や神経が集まっているため、ストレスや長時間のデスクワークによって首の筋肉が硬くなると、血流が滞り、脳や自律神経に悪影響を及ぼします。これが、イライラや集中力の低下、さらには肩こりや頭痛といった不調の原因にもつながるのです。
そんな首のコリを解消するために最適なのが、胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)のもみほぐしです。
やり方は非常に簡単です。まず、顔を左右のどちらかにゆっくり回します。そうすると、耳の下から鎖骨まで続く筋肉が浮かび上がり、そこが胸鎖乳突筋です。そこを優しくなでるだけで、筋肉がほぐれていきます。
このとき、強く押しすぎないように気をつけてください。無理に力を入れると、逆に筋肉を傷めたり、神経や血管に圧力がかかる可能性があるため、気持ちがいいと感じる範囲で行いましょう。
首のコリが和らいでくると、血液の巡りが改善され、自然に副交感神経が優位になります。これによって、リラックスできる状態がつくられ、イライラが解消されていきます。
もし首のコリがひどいと、初めはなでただけでも「痛い」と感じることがあるかもしれません。その場合でも、繰り返し行っていくことで、徐々に痛みが和らいでくるので、焦らずゆっくり行いましょう。

また、胸鎖乳突筋をなでることによって、その近くにある5つのツボも刺激されます。これらのツボは首や肩のコリをほぐす効果をさらに高めてくれます。
デスクワークをしているとつい同じ姿勢が続きがちですが、これらの簡単なケアを行うことで、体の不調を予防し、気分もスッキリとした状態で仕事に集中できるようになります。
忙しい中でも、少しの時間を見つけて体をほぐすことが、健康や効率の向上につながります。