
ヘルシーな食事を心がけているのに、なぜか痩せない。肌の調子も今ひとつ……。それは、食べ方に原因があるかもしれない。体を整えるには、「食べるもの」と「食べ方」の両方が欠かせないからだ。むくみや肌荒れ、代謝や免疫にも効く食材と、食べ方の工夫を、医師監修のもと4つ紹介する。※本稿は、工藤孝文監修『「休養」にいいこと、1冊にまとめました』(宝島社)の一部を抜粋・編集したものです。
むくみや肌荒れを改善したいなら
ハトムギ茶を飲む習慣をつける
漢方では、体内の「気」「血」「水」の3つの要素がバランスよく調和していることが健康の基盤とされています。それぞれの要素が正常に流れていれば体は元気で、逆にその流れが偏ったり滞ったりすると、不調や病気が引き起こされると考えられています。
中でも「水」は、体内の血液以外の水分を指し、具体的には汗やリンパ液などが含まれます。この「水」の流れが滞ることで、むくみや肌荒れなどの不調が現れ、それが「水毒」と呼ばれています。
水毒による不調を改善するためには、生薬として有名な「ヨクイニン」が含まれるハトムギが非常に効果的です。ハトムギはイネ科の一年草で、米や小麦に比べて約2倍ものタンパク質を含む栄養価の高い食材です。そのため、古くから健康に良いとされ、漢方でも用いられています。
ヨクイニンは、体内の余分な水分や老廃物を排出する働きがあり、これによりむくみや肌荒れを改善するだけでなく、新陳代謝を活性化させる効果もあります。また、ダイエットにも効果的で、体内の循環が整うことで、脂肪燃焼を助けてくれることが期待されます。
さらに、ヨクイニンには毛穴の状態を整える作用や、角質層の改善にも関わるため、美肌効果があるとも言われています。