ありたい姿は、企業でいうミッションやビジョンに近いものだと捉えられるかもしれません。
そして、これらの行動指針は、日々の意思決定や行動に結びついています。それと同様に、「ありたい姿」も、キャリアの選択肢を評価する際の羅針盤となり、日々の意思決定の基準となります。
ありたい姿を実現する方法は仕事だけではありませんが、キャリア選択のベースに「ありたい自分でいられるか」を置き続けることで、公私ともに良質な意思決定ができると考えています。
「ありたい姿」をもたずに、キャリアアップや市場価値の向上だけを追求すると、最終的に「幸せ」という本来の目的から遠ざかってしまうかもしれません。
キャリアや人生はコントロールが難しく、不確実性に満ちています。それでも、自分の価値観を理解し、それに基づいて選択を重ねることで、「こんなはずじゃなかった!」という後悔を減らすことができるのです。
今の自分に合う「ありたい姿」を見つけることは、キャリアを考える上で重要な第一歩です。なぜなら、明確な「ありたい姿」があることで、日々の選択や意思決定の基準ができ、ブレない行動につながるからです。
「ありたい姿」を描くためには、まず自分の価値観や感情を見つけることが大切です。次の5つのステップに従って、自分の価値観や感情を掘り下げていきましょう。
ステップ1 過去に感じたモヤモヤが
自分を知る手掛かりになる
違和感やモヤモヤした感情は、自分が大切にしていることが脅かされていると感じた時に起こります。これらは、仕事のパフォーマンスや行動選択にも大きな影響を与える要素です。小さなことでも書き出してみてください。
例えば、次のような感じです。
・「言われたことだけやってくれればいい」と上司に指示されてモヤモヤした場合
→脅かされた価値観:「自分で考えたい」「自主的に進めたい」
・プロジェクトの目的を聞いたとき、「前年も同じことをやったから」と言われて違和感を覚えた場合
→脅かされた価値観:「常に改善を目指したい」「前提を疑い、より良い結果を追求したい」
→脅かされた価値観:「自分で考えたい」「自主的に進めたい」
・プロジェクトの目的を聞いたとき、「前年も同じことをやったから」と言われて違和感を覚えた場合
→脅かされた価値観:「常に改善を目指したい」「前提を疑い、より良い結果を追求したい」
といったものです。