1991年からの34年間で42勝
大阪桐蔭高のすごさ

 第10位は大阪桐蔭高(42勝8敗)。昨年夏に1勝したものの順位は10位で変わらず。意外と順位が低いと思う人がいるかもしれないが、大阪桐蔭高が初めて甲子園に出場したのは1991年の春。当時はまだ創立して間もない頃で、この年の夏に初出場で初優勝を達成した。以来34年間で42勝をあげてベストテン入りしている。上位の高校の出場回数は30回前後が多いのに比べると、13回の出場でベストテンに入りというのはすごいことだ。しかも42勝に対して負けはわずかに8、勝率は.840と極めて高い。今年も強力な投手陣を擁していたが、府大会決勝で延長10回タイブレークの末に東大阪大柏原高に敗れて出場を逃した。

智弁和歌山、広島商が43勝
早稲田実業が45勝

 10位の大阪桐蔭高の上には、2校が43勝で並んでいる(8位)。

 1校目が智弁和歌山高(43勝24敗)。1990年代には圧倒的な成績を残していたが、直近5回の出場(春夏合わせて)では初戦敗退が3回、決勝進出が2回と極端な成績を残している。昨年夏も初戦でタイブレークの末に霞ヶ浦高に敗れたが、今夏はどうなるだろうか。

 2校目が広島商(43勝16敗)。1916年の第2回大会に出場した名門校で、戦前だけで優勝5回(春2回、夏3回)を数え、戦後もしばらくは全国屈指の強豪として活躍していた。同校はバントを多用して確実に1点を取り、投手を中心として守り抜く野球を身上としていた。そのため、池田高やPL学園高に代表されるパワー野球が広がるにつれて出場回数が減少。平成以降、夏の出場は2004年、2019年の2回しかなく、いずれも初戦で敗退している。今夏は県大会準々決勝で敗退した。

 第7位は早稲田実(45勝29敗1分)。一昨年は智弁和歌山高、広島商と並んでいたが、昨年夏に2勝をあげて単独7位となった。1915年の第1回大会に出場した名門で、昭和末から平成初めにかけては低迷したものの、戦前戦後を通じて強豪の地位を保ち続けている。「1分」とあるのは、2006年の決勝戦での駒大苫小牧高との延長15回1-1の試合。こちらも今夏の大会には出場していない。