そうすると、マイナス感情、プラス感情が、外部要因に影響されやすくなります。評価や、周りとの実力、結果が出せているかどうか。それは不安定なものなので、モチベーションを安定させるポイントとして、自分の中で軸をつくることがとても重要なのです。
外的要素のルールは選択せずに、自分に合った内的要素を選び、自分らしさを安定させることが重要です。そのためには、自分でコントロール可能な領域に意識を向け、モチベーションを維持することが大切です。
この「インサイドルール」に関しては、絶対に「競技の目標」「競技の要旨」は意識せずに、ヒューマンスキル(人との関わり合いの中で必要とされる能力や技術)へ認識を向けましょう。
競技、家族に次ぐ
3つ目の「オフの場所」をつくる
モチベーションを高く保つためのもう1つのメンタルスキルは「3rdプレイス」をつくることです。
3rdプレイスというのは、競技、そして家族、その次の「3つ目の場所」をつくるということです。
この3つ目の場所というのは「自分だけの自由な場所」という意味があります。競技の時間でもなく、家族との時間でもなく、「自由な時間」ということです。
これは、プレッシャーやストレスなどで、マイナスの感情が積み重ねられたときに効果的なメンタルスキルです。オフの時間の使い方が、競技へのモチベーションを持ち直すカギとなります。
意識してもらいたいのは「思考優先のオフ」を過ごすのではなく、「感情優先のオフ」を過ごすことです。
皆さんの中にプレッシャーやストレスを溜めておけるバケツがあると想定しましょう。そのバケツがいっぱいになったときに、ストレスを大きく感じます。かなり多くのストレスが積み重なっている状態です。
このバケツに溜まったものをこぼす(減らす)時間をつくってあげることが大切なのです。それこそが3rdプレイスです。バケツの中身を減らすためには、休みの日に「感情を優先」した時間をつくることが効果的です。