そして、それを自分の意志で納得して調整しているなら、「自分の領域に侵入された」と感じることもないはずです。
人間関係に線を引く基本は、
・「自分はどうしたいか」を伝える
・「相手はどうしたいか」を聞く
・「相手はどうしたいか」を聞く
です。
大事なのは、自分の気持ちや考えを正直に伝え、相手の気持ちや考えにも耳を傾けることです。
そして話し合いによって少しずつ線引きをしていくこと。
極端な白黒思考は
すり合わせの邪魔になる
冒頭の例でいったら、「ひどい」と不満をためたり、相手にイライラする前に話し合いをすることが大切です。
「残業になりそうなときはパートナーに相談しておく」
「趣味のない水曜と木曜ならOK」
「お互い残業になる時間が減るよう、仕事のやり方を根本から見直してみる」
などといった、お互いが歩み寄ったり、双方ともによい解決策を考えることができるようになると思います。
それと、人間関係で線を引くときに気をつけたいのは「ゼロ百」で考えないようにすることです。

「残業してくれない人とは絶対に仕事ができません」
「私は、いつでも残業OKです」
というように、「ゼロか、百か」で物事を極端にとらえ、行動に影響する考え方を「白黒思考」と言います。
白黒思考でとらえると、心地いい線を引くのが難しくなります。
白黒思考になりそうだったら、ちょっとずつ線を引いてみるのはどうでしょう。
たとえば、「時間で線を引く」という考え方もあります。
「残業は1時間まで。それ以上の残業が続くなら上司に相談する」
「2時間だけ子どもをパートナーにまかせて対応する」
こうやって「時間」で線を引いてみると、「とりあえず自分を守れている感覚」を感じられて、ちょっとラクになるかもしれません。