「あ、また考えすぎてる…」と思った時にすべき“たった1つのこと”
誰にでも、悩みや不安は尽きないもの。とくに寝る前、ふと嫌な出来事を思い出して眠れなくなることはありませんか。そんなときに心の支えになるのが、『精神科医Tomyが教える 30代を悩まず生きる言葉』(ダイヤモンド社)など、累計33万部を突破した人気シリーズの原点、『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)です。ゲイであることのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症――深い苦しみを経てたどり着いた、自分らしさに裏打ちされた説得力ある言葉の数々。心が沈んだとき、そっと寄り添い、優しい言葉で気持ちを軽くしてくれる“言葉の精神安定剤”。読めばスッと気分が晴れ、今日一日を少しラクに過ごせるはずです。

【精神科医が教える】いつも不安がつきまとう人、メンタルが強い人、その決定的な違いとは?Photo: Adobe Stock

多くの人が悩む「不安」というテーマ

今日は皆さんが非常に関心を寄せ、またそれだけ困っているテーマである「不安」について、お話ししたいと思います。

今回は、「不安になりやすい人が身につけると良い思考パターン」というテーマでお届けします。

不安になりやすい人の「思考の癖」とは?

不安になりやすい人には、実は思考のパターンに共通点があります。

私はよく「頭がお暇になる」と表現しますが、これは決して何も考えていないという意味ではありません。むしろ逆で、「考えすぎてしまっている」状態なのです。

一見矛盾するように聞こえるかもしれませんが、「頭がお暇」というのは、「今、この瞬間に集中していない」状態を指します。つまり、「今」以外の過去や未来のことばかりを、延々と考え続けてしまっているのです。

このように、具体的な行動に結びつかないまま、悶々と考え続ける癖――これが、不安になりやすい人の思考パターンの大きな特徴です。

「考えるだけ」をやめて「行動」を中心に据える

では、この思考の癖から抜け出すにはどうすれば良いのでしょうか。

答えはシンプルです。物事を漠然と考えるのではなく、「次にとるべき行動を決める」ことに集中するのです。

思考パターンを以下の2つに絞ってみましょう。

行動を決めるために考える
決めた行動をする

この2つだけで思考を組み立てていくと、不思議と不安は生まれてこなくなります。

思考パターンの具体例
「このままでいいのか」と悩んだら

例えば、不安になりやすい人は「このままでいいのだろうか?」と考え始めます。

すると、「このままではいけない気がする」「自分はダメな人間だ」「周りの人と比べて人生がうまくいっていない」「この先も見込みがない」…と、思考がどんどんネガティブな方向へ進み、さらに強い不安に襲われてしまいます。

しかし、思考の中心を「行動」に置くと、どう変わるでしょうか。

問いかけが「(これから)何をしたらいいだろうか?」に変わるのです。

そうすると、「今のままではワークライフバランスが悪いから、仕事を少し減らしてみようか」「収入面で少し心許ないから、何か副業を始めてみようか」といった、具体的な行動のアイデアが浮かんできます。