(3)Noを恐れずに伝えるスキル
相手は「率直さ」を信頼する。日本人は「No」と言うのを避けがちだが、ビジネスでは明確な拒否がないと相手が混乱する。
悪い例
I’ll think about it… (考えておきます…)
良い例
Thank you, but I can’t do it now. (ありがとう。でも今はできません)
(4)「沈黙」を避け、即時リアクションを返す
沈黙=否定・不満・準備不足と受け取られる。日本では“考える時間”だが、英語圏では反応がないと「No」や「困惑」と捉えられる。即答できない場合はThinking aloud(声に出して考える)というテクニックが有効。
良い例
Good point. Let me think. (いい質問ですね。ちょっと考えさせて)
または
That’s a good idea. (いいアイデアですね)
(5)感情や熱意を言葉にして伝える
冷静すぎると「やる気がない」と誤解される。英語圏では、「信念」や「やる気」を表に出すことがプロフェッショナルとされる。
悪い例
This is our idea. (これは私たちのアイデアです。)
良い例
We’re excited about this idea! (このアイデアにワクワクしています!)
(6)前提・背景を言葉にして説明する
“察してくれる”は通じない。文化や業界が違えば、当然「当たり前」も違う。相手は自分の状況を知らない前提で話すべき。
良い例
We made this for Asian customers. (これはアジアのお客様のために作りました)
(7)最後にやることをハッキリ言う
議論で終わらせない。アクションを明文化。話し合いの後、次に何をするか不明確なまま終えると、「結局やらない」とみなされる。
良い例
I will send the file tomorrow. (明日、資料を送ります)
または
Can you check it by Friday? (金曜日までに見てもらえますか?)
シンプルな英語 × 明確な気持ちが
世界に通じる力になる!
英語力があっても通じないのは、文化の読み違えがあるから。大切なのは、難しい単語ではありません。「何をしたいのか」「どう思っているか」をシンプルな英語で短くはっきり伝えること。相手に伝わる表現、信頼を築く対話には、シンプルな言葉+文化理解のセットが不可欠です。
グローバルビジネスで重要なのは、「英語を使ってどれだけ信頼を構築できるか」です。日本人は、単純な英語の能力の問題だと誤解しがちですが、そうではなくて、相手に誤解される表現を無意識に持ち込んでしまっていることに原因があるのです。
英語を話すとは、「別の文化で考え、話し、信頼を築く」こと。その視点を持つことが、真のグローバル人材への第一歩となるでしょう。