「文系=逃げ」ではない
――なるほど。「でも、今の世の中では理系より文系のほうが評価されていておかしい!」みたいなことが背景にあると思うのですが、その点はいかがでしょうか。
びーやま:そんなことないと思いますよ。文系は文系のなかで競い合ってますし、理系は理系のなかで競い合っていますから、「理系の俺が評価されないのはおかしい!」みたいな人は、文理関係なく普通に競争に負けただけだと思います。
しかも、日本人のノーベル賞なんかを見ていても理系出身の人はたくさん評価されているわけで、「理系が評価されていない」ということはないのかなと。厳しい言い方になりますが評価されていないのは本人だけで、理系全体ではないと思います。
――手厳しいですね。もうひとつトピックを上げると、文系は数学から逃げた人がいくところといった意見もありますが、この点はどうでしょうか。
びーやま:僕はたしかに数学ができなかったので、それに当てはまりますが、別に数学ができたうえで文系を選択する人も普通にいます。
なので、「文系=逃げ」みたいなのもよくわからないというか、その人の好きにすればいいのではないかというのが個人的な思いです。「数学はできるけど、文系学部のほうが興味あるな」という学生はいますからね。そういった学生は数学を使って入試にも挑みますし。
しかも、「理系が世の中で評価されているから」というだけの理由で理系を選択して楽しくなかったらつらいじゃないですか。これは逆も言えることで、その人がやりたいことを純粋に学べばいいと思います。大学ってそういうところです。
加えて、「文系理系どっちが上か」みたいな議論をいつまでもしているのだとしたら、それは自分のことに意識が向いていないということですので注意してほしいと思います。文理にかかわらず、自分のことに専念している人は他人のことなんか気にならないですからね。
社会の評価とか、まわりからの見え方だとか、そんなことは気にせず、自分が好きかどうかで文理を決めてほしいと思います。文系のほうが自分には向いている。理系のほうが楽しそう。そうやって選ぶのが正解です。
身も蓋も無い言い方ですが、世の中では文系でも理系でも、「できる人」は評価されますし、「できない人」は評価されません。ですので、文理選択のせいにせず努力をしてほしいと思います。
――ありがとうございます。大変勉強になりました。
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』のツッコミ担当。早稲田大学教育学部卒。高校時代の偏差値は37だったが、1年間の浪人を経て早稲田大学に入学。大学時代は起業・自主退学・復学など、さまざまな経験をしたのち、大学受験のすばらしさに気づき現在に至る。甘いルックスと鋭いツッコミ(たまにポンコツ)で視聴者の心を掴んでいる。決め台詞は学歴モンスターの相方・高田ふーみんを制止する「ヤメロオマエ」。
高田ふーみん[協力]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』にて「学歴至上主義」を貫く学歴モンスター。京都大学経済学部中退(現役合格)。学歴を絶対の価値基準とする偏った思想を持つヒール役として受験生や大学生を中心に人気を博している。決め台詞は「Fランやないか」。