ベストセラー『「悩まない人」の考え方』著者の木下勝寿氏が「マーカー引きまくり! 絶対読むべき一冊」と絶賛する本がある。『スタートアップ芸人 ── お笑い芸人からニートになった僕が「仲間力」で年商146億円の会社をつくった話』だ。著者の森武司氏は「事業において一番大切なのは“仲間力”」と語る。では、その価値観は現場にどう根づいているのか? 今回は、FIDIAグループのFIDIA SOLUTIONSで営業を務める岡田将司氏に、「仲間を見極める基準」について聞いた。
(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

能力と情熱があっても採用するな! 一流スタートアップが捨てる人材の条件・ワースト1Photo: Adobe Stock

仲間を見極める公式は「能力×情熱×人間性」

――岡田さんが思う「一緒に働きたい仲間」とは、どんな人ですか?

岡田将司(以下、岡田):FIDIAには「仲間を見極める公式=能力×情熱×人間性」という考え方があるんです。僕自身も強く共感しています。

実際、仕事で成果を出せていない人を見ると、このどれかが欠けていることが多い。能力はあるけど人間性が伴わない人、情熱があっても長続きしない人…。
僕は転職を繰り返してきましたが、この公式はどの職場でも当てはまるなと実感します。

――確かに「能力と情熱」まではよく聞きますが、「人間性」まで入れる会社は珍しいですよね

岡田:そうなんです。求人条件って大体「スキル」と「やる気」じゃないですか。でもFIDIAは人間性を明確に入れている。これがすごい。
しかも、この文化は僕が知る7年間ずっと変わっていない。森社長が自ら体現しているからこそ、自然と根付いているんだと思います。

人間性の高い人材を集められる経営者の違い

――森社長は、一般的な経営者と何が違うのでしょう?

岡田:シンプルな話なんですが、挨拶がすごいんです。
多くの会社では、社員が「おはようございます」と言っても、経営者は軽く返すだけか、ひどい場合は無視することもある。
でも森社長や役員は、必ず目を見て「おはようございます」と返してくれる。

年商146億円の会社を率いているのに、人として当たり前の礼儀を大事にしている。これって当たり前のようで、実はすごく難しいことなんですよね。

初対面の社長がくれた“ごま団子”

――初めて森社長に会った時のこと、覚えていますか?

岡田:はい、忘れられません。内定をいただいた面接の帰り、皆さんから「おめでとう」と祝っていただいていた時です。
そこにラフなTシャツ姿の方が通りかかって。「あ、社長、今日入られた方です」って紹介されたんです。

すると森社長が「これあげる」って、お土産のごま団子をポンと手渡してくれて(笑)。「ありがとうございます」って受け取ったのが最初の会話でした。
その驚くほど偉ぶらない人柄が、とても印象に残っています。今思えば「人間性」を体現している森社長らしいなと思います。

「能力と情熱があっても、人間性が最悪なら採用しない」

――最後に、これから転職や採用を考えている人に、一言お願いします。

岡田:結局のところ「と働くか」がすべてを左右します。

スキルや熱意はわかりやすいけれど、最後に効いてくるのは人間性。だからこそ、自分が「この人と働きたい」と思える相手を選んでほしいです。
森社長も『スタートアップ芸人』でそう語っていますが、僕自身それを現場で強く実感しています。読んでみると、「なぜ人間性が大事なのか」がきっと参考になると思いますよ。

――確かに、採用する立場でも働く立場でも「人間性をどう捉えるか」は大きなヒントになりそうですね。

岡田:そう思います。森社長も『スタートアップ芸人』の中で、「能力と情熱があっても人間性が最悪な人は絶対に採用しない」と書いています。

一見シンプルですが、実際に現場で感じるとものすごく重みがあります。『スタートアップ芸人』を読んでみると「なぜ人間性が大切なのか」が具体的に腑に落ちると思いますよ。

(本書は『スタートアップ芸人 ―― お笑い芸人からニートになった僕が「仲間力」で年商146億円の会社をつくった話』に関する特別投稿です。)