一方の松井は「紙(離婚届)の問題だけ」「自分としては変わらない」と、困惑気味にも見える表情で語り、この温度差がネット上で話題になった。特に女性たちからは「海外を転々とする中でのワンオペに疲れ果てた妻が、どこまでいっても自由奔放な夫に見切りをつけた」とする意見が多い。
ワンオペ、夫のキャリア優先
一般女性からも共感の理由
さらに昨年の松井の引退時、他の選手のモデル妻たちのように加藤が花束贈呈に現れなかったことや、結婚10周年の際に加藤がインスタグラムに「#まったく甘味のない10年だった」「#spicy10」といったハッシュタグをつけていたことから、何年も前から離婚フラグは立っていたと推察されている。
ワンオペ、夫の無理解、自由な夫と対照的に家庭に束縛される妻、夫のキャリアが優先され妻の仕事が後回し、などなど。加藤と松井の実際の結婚生活はわからないが、ワンオペ育児や夫のキャリア優先は現代日本で有名人カップルならずとも妻が抱えがちな悩みであり、だからこそ女性たちからの共感と同情の声が集まった。
夫側が妻の気持ちを理解していないように見えるのも、そしてそこに悪気がなく、心底わからない様子であるようなのも、「わかる……」「こういう人、いる……」という共感の渦を起こしている。
この件で注目したいのは、加藤ローサのバランスに長けた言語化能力である。加藤はそのルックスのかわいらしさや「ゼクシィ」CMの印象から、どこか甘くふわふわした印象を持たれがちなタレントだった。一昔前の「理想のお嫁さん」象に合う雰囲気を醸し出していた。
ただ、インスタグラムの文章や、これまでのインタビューからは感じるのは、柔和でありつつも、自分の人生を脚色せず、なるべくありのままを説明しようとするスタンスである。彼女は常套句に頼ることなく、かなり率直に、自分の感情や主張を語っている。