ここでポイントとなるのは、日頃から上司と良好な関係を築いておくことです。

 仕事をしっかりこなしているからといって、普段から上司と最低限のコミュニケーションしか取っていないと、いざという時に話しかけづらくなります。

 また、上司側も、本音が見えない部下には適切な対応を取りにくくなるため、相談の効果が出にくくなってしまいます。

 また、上司があまりにも理不尽で、そもそもその上司がストレスの原因である場合は、さらに上の上司(上位上司)に相談することになるでしょう。

 この時、ある程度の妥当性を説明できるように準備することが重要です。

強い味方になる
社内外の専門家

 上位上司と上司は、日常的にコミュニケーションを取っていることがほとんどです。そのため、最初の段階では上位上司は「普段から関係のある上司」の意見を優先的に信用しようとする可能性が高いです。

 これは、人間関係の性質上、自然なことです。

 そのため、自分が受けている不当な対応について、客観的に説明できるようにしておくことが大切です。

・具体的にどのような指示や対応をされているのか
・業務の負担や理不尽な要求の実態
・証拠として示せるもの(メール、業務指示の履歴など)があるか

 これらの情報を整理したうえで、上位上司に相談すると話がスムーズに進みやすくなります。証拠を提示するかどうかは、その場の話し合いの雰囲気や、上位上司の反応を見て判断するのがよいでしょう。

 また、相談がそもそも苦手だったり、友人や家族、パートナーには心配をかけたくないために、今自分が不安に思っていることを話したくない人もいるでしょう。

 そういう場合は、第三者的な人に話してみるのがいいでしょう。

 会社に産業医や保健師がいる場合は、その人たちに相談するのも1つの方法です。もし社内に相談できる専門職がいない場合は、以下のような選択肢もあります。

・医療機関を受診する(心療内科や精神科)
・心理士などと話すためにカウンセリングルームを訪れる
・会社が契約しているEAP(Employee Assistance Program)という外部のカウンセラーを利用する