マッチングアプリは真剣な出会いを求めている人が多いため、プロフィールも細かく記載します。登録を終えたら、年齢や趣味などで条件を絞って検索し、自分好みの人を探します。若者の場合、ごく近い場所に住んでいる人に絞って探す人が多いため、知り合いとマッチすることも多いようです。
好みの人がいたら「いいね」を送り、相手も返してくれたら、マッチングが成立です。メッセージをやり取りし、お互いの気が合えば実際に会うことになります。
つまり、大人にとっては出会い系サイトのイメージが強いマッチングアプリですが、若者は気が合う相手を安心して探せるサービスとして利用しているのです。
若者にとってのマッチングアプリはSNSの延長
若者がマッチングアプリを気軽に使う理由としては、SNSで人と知り合うことに慣れていることも挙げられます。
10代は普段から、InstagramやXで友人のフォローリストを見ています。ひとつずつプロフィールを開き、「この子かわいいから紹介して」と同級生や先輩に頼むこともあります。また、友人がその友人と撮影した投稿を見て「イケメン!会いたい」とセッティングをお願いする展開もあります。そして実際に会う前に、相手のプロフィールや投稿を見て、その人の趣味や性格などを調べ上げます。プロフィールにMBTIの結果などが書いてあれば、自分と気が合うのかどうかも推測できます。
そうした状況で青春を過ごしているため、マッチングアプリもSNSの延長のような印象で利用できるわけです。
とはいえ、やはり恋愛目的のサービスであり、いわゆる「ヤリモク」(性交渉だけを目的とする)の男性がいる確率は高いようです。大学生に聞くと、メッセージで気が合ったら通話し、それから実際に会うかどうかを決める人が多いとのこと。また、「マチアプ(マッチングアプリ)で出会った変な男はすぐ友達と共有する」と、友達と協力している人もいます。
また、これまで培ったSNSのウォッチ能力も生かします。マッチングしたのちにInstagramのアカウントを教え合い、相手の様子を調べるのです。フォローリストに共通の知り合いがいる場合、すぐ友人に「この人知ってる?」と確認します。すると、「ああ、○○ちゃんの元カレだよ」と判明することもあります。こうして安心して恋愛ができる人を探していくのです。