
この2~3年で一気に発展・普及した生成AI。大人は「仕事に使おう」「便利な利用法はないか」と考えがちですが、子どもや若者は、大人から見ると驚くような生成AIの使い方をしています。甘い言葉をささやいてくれる自分好みの彼氏を作ったり、面白い画像や動画を作ったり……イマドキの若者のIT事情を紹介する新連載、初回となる本記事は「10~20代の若者はどんな風に生成AIと付き合っているか?」を紹介します。(ITジャーナリスト・スマホ安全アドバイザー 鈴木朋子)
SFCが学生に出した「生成AIを安易に使うとバレる課題」
生成AIが急速に発展・浸透する中、デジタルネイティブとして育ち、新たなテクノロジーを積極的に取り入れるZ世代も、生成AIをフル活用しています。先日、そんなZ世代向けに出された大学の課題がSNSで話題になったことをご存じでしょうか。
2025年4月、慶應義塾大学の総合政策学部で、生成AIが事実に基づかない情報を生成する現象「ハルシネーション」についての授業の感想をまとめる課題が出されました。資料として、授業で使われたスライドのPDFも配布されました。
学生たちが自分の頭で考えて課題レポートを書かず、代わりに生成AIにレポートを書かせようとすると、授業の内容を理解していないことが講師に分かるようになっていたのです。