喜久雄と俊介が共演した舞台は

地下鉄東西線「蹴上」駅すぐ、ウェスティン都ホテル京都(東山区)のスイートルームやブライダルでも人気のらせん階段では、喜久雄と俊介が8年ぶりに再会するシーンが撮影されています。立ち寄って、ティーラウンジで一服するのもいいかも。
映画のストーリーを追いつつ歩くなら、“巡礼”のフィナーレは四条大橋の東のたもと、歌舞伎発祥の地に建つ「南座」でしょう。江戸時代に官許された七つの櫓(やぐら)の一つ「南座」は、この当時から同じ場所に現存する唯一かつ最古の劇場です。現在の建物は、1929(昭和4)年築で、国の登録有形文化財に指定されています。
ここでは、喜久雄と俊介が二人で舞台に立つ、ため息がこぼれそうなほど美しいあの名シーンが撮影されました。祇園の鎮守社・八坂神社の門前通りですので、朝から晩まで人の往来が絶えない場所です。撮影するとのうわさが漏れ聞こえてくることもなく、いつの間に大がかりな撮影が行われたのか、驚くばかりです。
師走の京の年中行事「吉例顔見世興行」では、本作に出演した寺島しのぶの実弟である寺島尾上菊之助改め八代目尾上菊五郎襲名披露と、その実子の尾上丑之助改め六代目尾上菊之助の襲名披露が執り行われます。
南座前の横断歩道を渡り、四条通の北側を歩くと、ほどなくして和菓子店「福栄堂」に。南座にちなみ、歌舞伎を象徴する赤・白・緑3色を連ねた「歌舞伎団子」が名物です。1串からテイクアウトできますので、甘いもので疲れを癒やすのもいいですし、おみやげに買って帰るのもおすすめですよ。