面接で、目の前に座っているのが「本当にできる面接官」のときもあれば、残念ながら「シゴデキに見えるだけで浅はかな面接官」のときもあります。いったいどう見極めたらいいのでしょうか?
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本当にできる面接官とシゴデキに見えて浅い面接官
就活の面接に臨むとき、多くの学生は「どう評価されるか」という一点に神経をすり減らします。そのせいで、面接官の言葉一つひとつに過剰反応してしまいがちです。
でも、ちょっと考えてみてください。面接官だって人間です。全員が同じ目を持っているわけではありません。
実際には、目の前に座っているのが「本当にできる面接官」のときもあれば、残念ながら「シゴデキに見えるだけで浅はかな面接官」のときもあります。
では、この二人をどう見分ければいいのでしょうか?
できる面接官がやっていること
たとえば、学生が「部活で大会に出ましたが、結果は予選敗退でした。」と話したとします。
ここで、本当にできる面接官は「結果は残念だったかもしれないけど、予選に出るまでにどんな準備をしたの?」と学生に問います。
一方で、シゴデキそうに見えてそうじゃない面接官は、「ああ、そうなんだ。結果出せなかったんだね」と伝えます。
同じ答えを聞いていても、アプローチはまるで違います。
シゴデキに見えるだけの面接官は、表面的に結果だけを評価する一方で、本当にできる面接官は、「良いところをもっと教えて」と引き出そうとするのです。
つまり、できる面接官は欠点よりも可能性に注目しています。
浅はかな面接官の特徴
浅はかな面接官は、「粗探し」に着目しがちです。「このエピソードって弱くない?」「リーダー経験ないの?」「結局、成果は出せなかったんでしょ?」
こうした減点主義の質問は、学生を萎縮させます。しかも、評価基準が表面的なので「リーダーをやってない=ダメ」という乱暴な結論に飛びつきやすい。
結果として、学生の本来の強みが一切引き出されないまま、面接が終了してしまうのです。
本当にできる面接官の特徴
逆に、本当にできる面接官は加点主義です。「この学生の良さはなんだろう」と学生の話の中から長所を見つけ出そうとします。
たとえば、アルバイトで失敗をした話をしても「なるほど。失敗したときに、どう立て直したの?」と、失敗の中から強みを探し出してくれます。
こうしたやり取りをすると、不思議なことに学生も「そういえば、あのときは意外と粘り強く頑張れたな」と自己肯定感を取り戻せる。つまり、仕事ができる面接官は「学生の心をほぐして、実力を出させる場をつくる人」なのです。