チェックリスト筆者作成
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【収入の見込み】

 収入を本来よりも多く見積もると住民税が多くなり、寄附金控除額の限度額が増え、限度額いっぱい寄付すると、寄付しすぎにつながる。

 9月以降の残業代や営業手当が減りそう、12月のボーナスは昨年よりも少なくなりそうな人は要注意だ。収入を多めに見るのはNG。少なめに、少なめに。

 ここからは、「所得控除」についてのチェックリストだ。昨年よりも控除額が増えると、住民税額は減る(=寄附金控除額の上限が減る)ので注意したい。

【ヒトの控除】

 今年受けられる扶養控除額が、昨年と全く変わらないなら問題はないが、控除額が増えるなら、寄附金控除額の上限が減る。

 扶養控除額が増えるのは、次のようなケースだ。

・ 子どもが高校生(12月末時点で16歳)、大学生(12月末時点で19歳)になった
・ 今年になってから親を扶養に入れた
・ 妻が出産して、産休・育休を取得し、給与がストップしたことで配偶者控除を受けられることになった

 該当しないかチェックしよう。

【医療費控除】

 医療費控除も落とし穴だ。9月の段階で領収書整理をして、医療費の総額をチェックしている人は少ないだろう。

 仮に「だいだい15万円くらいかかったから、医療費控除の対象額は5万円かな」と目論んでいたとしても、これから年末までに多額の医療費が発生する可能性はゼロではない。

 私事であるが、数年前、治療済みの前歯のインプラントが突然、取れてしまい、慌ててかかりつけの歯科医院に駆け込んだところ、再度治療が必要となり、治療費は30万円程度かかることになった。それは11月の末のこと。こんなこともある。

 また、出産を控えている家庭も注意したい。出産費用も医療費控除の対象となる。