人間関係がラクな人とツラい人の決定的な違い
誰にでも、悩みや不安は尽きないもの。とくに寝る前、ふと嫌な出来事を思い出して眠れなくなることはありませんか。そんなときに心の支えになるのが、『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)など、累計33万部を突破した人気シリーズの原点、『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)です。ゲイであることのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症――深い苦しみを経てたどり着いた、自分らしさに裏打ちされた説得力ある言葉の数々。心が沈んだとき、そっと寄り添い、優しい言葉で気持ちを軽くしてくれる“言葉の精神安定剤”。読めばスッと気分が晴れ、今日一日を少しラクに過ごせるはずです。

人間関係がうまくいかなくなる根本的な理由
人間関係がうまくいかなくなる理由はさまざまですが、その根本を突き詰めると、実は非常にシンプルな答えに行き着きます。
それは「期待」です。
人間関係において何かしらの「期待」があると、関係がうまくいかなくなってしまうことがあります。逆に言えば、誰かとの関係がうまくいかなくなったと感じるとき、そこにはほとんどの場合、相手に対する何らかの期待が隠れていると考えたほうがよいでしょう。
人間関係をこじらせる「期待」の正体
では、この「期待」とは、いったい何なのでしょうか。
例えば、「とても仲がよいと思っていた人から、急に冷たい態度をとられた」という経験はないでしょうか。「何かあったのだろうか」と悩み、関係がうまくいかないと感じてしまう、よくあるケースです。
これは、「今まで優しく接してくれたのだから、この人は私にとって常に優しい人であるはずだ」と、こちら側が勝手に期待してしまっていることが原因です。しかし、実際にはそうではなかったために、現実とのギャップが生まれてしまいます。
相手はもともと気まぐれな性格なのかもしれませんし、あるいは何かしらの下心があってそのときだけ優しくしていたのかもしれません。本当のところは分かりませんが、少なくとも「自分が期待した通りではなかった」という事実は、そこにはっきりと存在します。
期待が裏切られたとき、人はどうなるか
この「期待」と現実との間にギャップが生まれると、人は不安を感じ、「この状況を何とか解決しなければならない」と考えます。そして、さまざまな方法で自分を納得させようとします。
一つの方法として、「私が悪かったんだ」と自分を責めることで、無理やり理由を作り出してしまうケースがあります。これは自分を守るための、一種の防衛反応とも言えるでしょう。
また、全く逆の反応として、「相手がとんでもない人間だったんだ」と激しく怒りを感じたり、他人への悪口を言うことで気持ちを落ち着かせようとしたりする人もいるかもしれません。
どちらの反応も、根本的な原因は「相手に期待していたこと」にあります。