「甘酸っぱくて、歯ごたえがよく、小腹を満たす、さくら大根」が大好きだった遠藤栄一少年は、やがて遠藤食品の社長に。2017(平成29)年、みやま食品工業と親交のあった同社がスモモちゃんの事業を継承しました。
その経緯もあって2年後に「さくら大根」も引き継ぐと、SNSなどで新しいファンを獲得し、売り上げは急上昇。
味だけでなく、ピンクのルックスとノスタルジックなパッケージに新世代は感性を揺さぶられています。
約60年間食べられてきた
「リアルアンキパン」
写しとって食べると暗記できるドラえもんの「アンキパン」。実在すれば受験生必食ですが、2021年の全国学力テストで全教科トップの石川県には、約60年間食べられてきた「リアルアンキパン」が存在します。
その名も「頭脳パン」。1960(昭和35)年に全国10社の製粉会社が共同開発した「頭脳粉」が原料です。

当時「米vsパン」の主食論争が起こる中、大脳生理学者の故・林髞博士が唱えた「ビタミンB1が頭の働きを良くする」という学説に基づき、ビタミンB1を多く含む小麦粉を使用。
頭脳パンは全国ブームになりますが、現在、頭脳粉を作るのは石川県の金沢製粉のみ。頭脳パンのメーカーも減りましたが県内では7社が作り続け、金沢製粉が頭脳粉と、統一の包材を提供し、ご当地パンのブランド力を守っています。
発売時に指定していた配合も、頭脳粉・レーズン・砂糖以外の原料を各社で工夫するように。写真のパンブラザースアベ製はバターの香りが格別。なお、「成績アップには頭脳パンを食し毎日勉強すること」と金沢製粉。
人の懐で軟らかくなる
昔のエネルギー食
少し変わった名の「ふところ餅」。愛知県知多半島の郷土菓子は、今も数社がつくりスーパーにも並ぶ、ポピュラーな存在です。その一社、櫻米軒は南知多名物「波まくら」で知られる、6代続く和菓子店。
