自社の強みを活かしてアイデアを改良する場合、以下のようなアプローチを考えることができます。このアプローチは、20年間の営業経験、メンターとしての経験、人間関係の構築能力、そして問題解決スキルをもとにしています。
パーソナライズされたメンターシッププログラムの開発
・プログラムの特徴:自身の経験と相手に押し付けない対話スタイルを活かし、顧客一人ひとりのニーズに合わせたメンターシッププログラムを開発します。このプログラムは、論語や尊敬される経営者の伝記など、自身が重視する価値観をもとにした内容で構成され、参加者が自らの課題や目標を深く理解し、解決策を見出す手助けをします。
インタラクティブなワークショップの提供
・ワークショップの内容:問題を視覚化し、分析する技術を活用したワークショップを提供します。これにより、参加者は自身の課題を具体化し、新たな視点から解決策を探求することができます。ワークショップは、対面またはオンラインでの小グループセッション形式で実施し、参加者同士の相互学習と支援を促進します。
ネットワーキングとコミュニティの構築
・コミュニティの役割:営業として培った人間関係の構築能力を活かし、参加者が互いに学び合い、支え合えるプロフェッショナルコミュニティを構築します。このコミュニティは、メンターシッププログラムの参加者にかぎらず、異業種や異なる背景を持つ若手ビジネスパーソンを対象とし、定期的なミートアップやオンラインフォーラムを通じて交流の場を提供します。
顧客固有の問題解決サポート
・サポートの方法:個別の顧客が直面する複雑な問題に対し、カードにメモを取るなどの方法で一緒に問題を整理し、解決策を模索するパーソナライズされたサポートを提供します。このプロセスは、顧客との深い信頼関係を築き、具体的な問題解決につながる有効な手段となります。
オンラインプラットフォームの活用
・プラットフォームの目的:個人事業主としての柔軟性とテクノロジーを活用し、メンターシッププログラム、ワークショップ、コミュニティ活動をオンラインで提供するプラットフォームを開発します。これにより、より広範囲の若手ビジネスパーソンにサービスを提供し、参加者間のコミュニケーションと学びの場を強化します。
この改良されたアイデアは、自社の強みを最大限に活かし、若手ビジネスパーソンにとって実質的な価値を提供するサービスを実現します。また、自身の経験と価値観を活かした独自のメンターシップと問題解決のアプローチは、市場において明確な差別化要因となるでしょう。
パーソナライズ、ワークショップなど、個人事業主として持っている個性や強みに寄った回答があがってきています。ただ、もともとのコンセプトである格安感は薄れてしまいましたね。この方向性がAIの考える最適解であるなら、詳しく知っておきたいところ。AIが考えた変更点はどこなのでしょう?
当初の「若手ビジネスパーソン向け格安コーチングビジネス」というアイデアから変わったように思います。主な変更点をリストアップしてください。
AIの出力は「結果」のみですから、途中経過は見えにくい。しかし裏では考えているわけなので、こうして素直に聞くのが早いのです。
当初の『若手ビジネスパーソン向け格安コーチングビジネス』アイデアから、自社の強みを活かした改良案に変更した際の主な変更点は以下のとおりです。
コーチングのアプローチ
当初:幅広い若手ビジネスパーソンを対象とした一般的な格安コーチングサービス。
改良後:個人の経験と価値観をもとにしたパーソナライズされたメンターシップと問題解決を中心としたコーチングサービス。
サービスの内容
当初:低価格を重視した基本的なコーチングセッションやオンラインコース。
改良後:インタラクティブなワークショップ、顧客固有の問題解決サポート、および個別のメンターシッププログラム。
コミュニケーションとネットワーキング
当初:顧客間のネットワーキングの機会提供。
改良後:強固なプロフェッショナルコミュニティの構築と、異業種や異なる背景を持つ若手ビジネスパーソン間の深い交流を促進。
利用する技術とプラットフォーム
当初:一般的なオンラインプラットフォームとモバイルアプリの利用。
改良後:個人事業主の強みを活かしたオンラインプラットフォーム開発、KJ法のような視覚化ツールを利用した問題解決セッションの提供。
価格設定とサービスの範囲
当初:手頃な価格設定を前面に出した広範囲なサービス提供。
改良後:パーソナライズされたサービスと深いメンターシップを提供することで、価値に基づく価格設定への移行。
マーケティング戦略
当初:コストパフォーマンスを重視したマーケティング。
改良後:個人の経験、価値観、および対話を通じた深い人間関係の構築を中心としたブランドメッセージング。
この変更は、単にコストを抑えたサービス提供から、より質の高いパーソナライズされたサービスへのシフトを示しています。また、顧客との深い関係性の構築と、個別のニーズに対するカスタマイズされたアプローチを重視する方向への移行も表しています。これにより、ターゲット顧客に対してより高い価値を提供し、市場での差別化を図ることが可能になります。
「若手」「価格」といった、ユーザー優先のベネフィットから、サービス提供者である自分らしさをフル活用するアイデアへの変更、という回答でした。新しいプランはコーチングのような側面も一部ありつつ、サービス受益者に“薫陶”を与える先生的な存在。いわゆるマスタービジネスの一種になりそうです。
最後に補足です。私がお手伝いをしている企業などでも、「強みってわからないんだよね……」と、自社あるいは自分の強みについて口ごもってしまう方が大勢いらっしゃいます。
ここで問う「強み」とは、世界ナンバーワンであることを意味しません。自社業界でズバ抜けている強みですらなくてもよいと考えています。平均値を少し上回っているだけの、そんな“薄い”強みも、立派な強みです。
何ひとつ、平均以上と言える強みがないという場合は?
熱意、意欲、努力、その仕事が好き……それならあるはずです。それも立派な強みです。その強みを活かせるようにアイデアをズラすとどうなるか。AIはこの問いにだって答えてくれます。
技法その28「強みの検証」、ぜひ活用してみてください。
(本稿は、書籍『AIを使って考えるための全技術』の内容を一部抜粋・編集して作成した記事です。この他にも書籍では、AIを使って思考の質を高める56の方法を紹介しています)