命を守るための76の知識をまとめた書籍『いのちをまもる図鑑』(ダイヤモンド社)が話題になっている。イラスト満載で子どもにもわかりやすく、クマに遭遇したときの対処法から、ノドに食べ物が詰まったときの応急処置まで、あらゆる危険から身を守る方法が網羅されている。
テレビで紹介されたことで話題となり、「子どもが夢中で読んだ!」「やけどをしたとき、本で学んだ処置が役に立った」など多くの口コミが寄せられている。
この記事では、「熱が出た時の対処法」について、本書から一部抜粋してお届けする。(構成/ダイヤモンド社 金井弓子)

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熱が出たときは…
かぜなどの感染症にかかって熱が出たときは、ゆっくり寝ることが重要です。
寒気がある場合はふとんで体を温めます。逆に熱が高くて汗をかいている場合は、ぬれた服や下着を着替え、脇・首・足の付け根をタオルでくるんだ氷や保冷剤で冷やします。氷枕やひんやりするシートを頭にあてると気持ちがいいですが、体温を下げる効果はあまりありません。
熱の高さに関係なく、意識がぼんやりしたり、水を飲むことができなくなったりしたら危険のサイン。すぐに病院へ連れて行ってもらいましょう。
感染症はかからないのが一番!
昔は「子どもは感染症にかかったほうが免疫が得られてよい」という説が信じられていましたが、そうではない場合もあります。
発症すると約30%が死んでしまう日本脳炎や、ポリオなどの感染症は、命が助かっても後遺症が出る確率が高いです。インフルエンザ、新型コロナウイルス、RSウイルスなどの感染症は免疫が得られないので何度も感染して苦しむ病気です。
そして自分は軽い症状でも、お年寄りや病気の人にうつったら悪化して亡くなる場合があります。ワクチンで予防できる病気は予防注射を打ち、感染症が流行している時期は基本的な感染対策をするのが一番安全で、自分と周りの人のいのちを守れる方法です。
感染対策 ― 3つのきほん
・ 手を洗う
アルコール消毒・除菌や、せっけん(流水で30秒)で洗う。ノロやロタ、アデノなど、アルコールが効きにくいウイルスも一部存在する。
・ マスクをする
感染症にかかった人はもちろん、看病する人や健康な人もマスクをすることで感染が広まるのをふせげる。せきをするときはマスクの上からハンカチなどで鼻や口をおおう。
・ うがいをする
のどの奥まで水が行きわたるように、上を向いてガラガラする。水のかわりにお茶でもよい。
(本稿は、池上彰ほか監修『いのちをまもる図鑑』の内容を、抜粋・一部編集した記事です)