オフサイトミーティングの最大の価値は「空間の転換」にあります。普段と異なる環境に身を置くことで、メンバーは新鮮な気持ちで議論に臨みやすくなります。
また、業務に追われる日常から一歩引くことで、長期的な戦略や組織のあり方について腰を据えて考えることができます。加えて、カジュアルな交流の時間を意図的に組み込むことで、自然な会話や笑いが生まれ、チームの絆を取り戻すきっかけにもなります。
オフィスではない場所に身を置くと
脳のモードが切り替わる
オフィスでの日常業務に追われていると、会議はどうしても「効率性」と「短期的な成果」に偏りがちになります。進捗確認や課題整理に終始し、自由な発想や未来志向の議論が生まれにくいのです。
山や海に囲まれた静かな空間に身を置き、オフィスビルの窓から見える景色とはまったく異なる自然を眺めながら議論することで、脳のモードが切り替わり「枠を超えたアイデア」や「今までの延長線にはない視点」が引き出されやすくなります。
そのオフサイトの開催地として今注目されているのが「温泉地」です。日本全国に広がる温泉地は、単なる観光資源としてだけでなく、チームビルディングの場として、極めて高いポテンシャルがあります。
温泉には、身体の疲れを癒やし、副交感神経を優位にする「リラクゼーション効果」があります。これにより、参加者の心理的なバリアを下げます。緊張が解け、心がほぐれた状態で行う議論やワークショップは、通常のオフィスや会議室よりも、はるかに自由で率直な意見が交わされやすいのです。
温泉地の「非日常性」も非常に重要なポイントです。都心から数時間移動し、自然に囲まれた場所に身を置くことで、メンバーは日常のルーチンから切り離されます。こうした環境変化は創造性を刺激し、普段は出にくいアイデアや新しい視点を引き出します。特に経営課題や新規事業のブレインストーミングには適した環境といえるでしょう。