田辺三菱製薬の会長に元武田薬品CFO、CEOに元ファイザー日本法人社長が就任!新経営体制への「拭い切れぬ違和感」の中身とは?Photo by Masataka Tsuchimoto
*本記事は医薬経済ONLINEからの転載です。

 武田薬品のCFO(最高財務責任者)として辣腕を振るったコスタ・サルウコス氏(54)が日本の製薬業界にカムバックする。田辺三菱製薬は8月29日、新経営執行体制を発表。9月1日付でサルウコス氏が取締役会長に就任することを明らかにした。

「アイム、ハッピー」

 発表を受けてサルウコス氏は、復帰を喜んでいるとSNSで報告した。彼が武田薬品を去ったのは24年6月末。「母国であるオーストラリアに戻り、家族との時間を大切にしたい」というのが理由だった。武田薬品のクリストフ・ウェバー(58)社長CEO(最高経営責任者)に「多くの貢献に感謝します」と労われ、日本を去っていった彼だったがわずか1年で復帰。しかも、戻った先が7月に米投資ファンドのベインキャピタルに買収された田辺三菱ということで、武田薬品の元社員からは「田辺三菱もコストカッターの餌食か」と心配されている。