老朽化するインフラ対策や防災事業
サイバー防衛関連も要ウォッチ
また、高市総裁が掲げた“大胆な成長投資”における核融合炉の開発にも取り組んでいる点でも夢がふくらむ。
「2030年代半ばの実用化に向け、より安全で高効率な革新軽水炉の開発を進めています。中期では資源の有効活用や有害度の低減が可能な高速炉などを開発。長期では比較的安全にエネルギーを無尽蔵に生成可能な核融合炉を開発に注力しています」(仲村さん、以下同)
核融合とともに、高市氏が製造と実用の推進を図っているのが、軽量かつ柔軟性があるペロブスカイト太陽電池。この太陽電池を開発するリーダー的存在の積水化学工業は、同事業を2028年度に黒字化、2030年度に営業利益率が10%になる見込みだという。政策の後押しにより、業績の伸びに拍車がかかる可能性がある。
「各国で国産化の動きが活発化している『AI・半導体』も重要テーマです。中でも、独自の生成AI『tsuzumi』や、画期的な次世代情報通信基盤『IOWN』の開発を行っているNTTに注目しています」
ほかにも、社会問題化している老朽化インフラ対策や、防災関連の『国土強靭化』は石破政権に引き続き重要なテーマ。高付加価値産業であるバイオ・創薬の強化も不可欠で、政策の追い風が期待できそうだ。
「高市氏は『治安・テロ・サイバー犯罪対策調査会』の会長。過去にはサイバーセキュリティ対策本部長を務めた経験もあります。まだ注目度は低いですが、『サイバーセキュリティ』関連も要ウォッチです」(仲村さん)
経済対策への期待感がある高市政権。サナエノミクスの波に後れを取らないよう、“高市銘柄”には特に注目してみては!
本記事は、ダイヤモンド・ザイ12月号の内容紹介を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で運営しているものではありません。投資は自己責任において行ってください。