何より重要なのは本人の気持ち
他の例で考えてみましょう。例えば、投資用マンションを持っていた人がいるとします。しかし、管理などが面倒になり、嫌になって売却してしまいました。しばらくして、そのマンションが非常にお得な物件だったことに気づきます。
一般的に考えれば「もったいない」ことかもしれません。もし、またマンションが欲しくなって買い直したとしても、以前より高い価格で購入することになり、金銭的には損をするでしょう。
しかし、何より重要なのは本人の気持ちです。「一度は手放したかった」「管理が面倒だった」という気持ちに正直に従った結果です。その上で、やはり必要だと感じて再び手に入れたという経験は、決して無駄にはなりません。これもまた、以前とは違う貴重な人生経験なのです。
最ももったいないのは
「納得しないまま過ごす時間」
ここまでお話ししてきたように、人生に無駄なことや、もったいないことは一つもありません。では、本当に「もったいない」こととは何でしょうか。
それは、「自分が納得しないことを続ける時間」です。
言い換えれば、「他人軸で生きる時間」が、人生で最ももったいないのです。
もし、あなたが「もったいない」ことをしたくないのであれば、自分が納得していないことをする時間、つまり「他人軸」の時間を減らすことが最も重要です。自分が納得さえしていれば、どんな選択も、どんな経験も、決して「もったいない」ものにはなりません。
人生に無駄なことは一つもないのです。ぜひ、ご自身が納得できる生き方、「自分軸」を大切にしてください。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。








