経済学者の八田達夫は、大阪大教授、東大教授、政策研究大学院大学長などを歴任した。

 中国古典文学の入矢義高、日本近代思想史が専門で神奈川大学長をした中島三千男、国文学の今西祐一郎、教育学の堀尾輝久らも卒業生だ。

 益尾知佐子は中国の政治外交の研究者で、九州大教授だ。東京大学教養学部卒で、北京、米国に留学した。

 増田聡は美学者で、大阪公立大学教授だ。音楽美学、メディア論などが専門だ。

 理系では、気象学者でシカゴ大教授を務めた藤田哲也が竜巻の研究で世界的権威だ。竜巻など突風の被害状況からその規模を想定する尺度「藤田(F)スケール」を考案し、これが国際基準となっている。「ミスタートルネード」の愛称で呼ばれている。

 情報通信工学が専門で、光通信システムの実用化を推進した島田禎晋もいる。情報工学分野では、人工知能学会会長を務めた志村正道もいた。

 秋吉一成は高分子化学者で、京大教授などを務めた。米パデュー大に留学し、2010年にノーベル化学賞を受賞した根岸英一(神奈川県立湘南高校卒、21年に死去)の教え子だ。

 医学者では、心臓カテーテル治療を日本で初めて行った内科医の延吉正清がいる。京大教授、小倉記念病院院長などを歴任した。

 内科医で東大教授だった高久史麿(たかく・ふみまろ)は、国立国際医療センター総長、自治医科大学長などを歴任した。22年に死去した。

 保健学の西垣克(まさる)は、静岡県立大学長を経て宮城大理事長・学長などを歴任した。25年5月に死去した。

 医師で、スーダンやザンビアで医療活動を行っているNPO法人(特定非営利活動法人)ロシナンテス理事長の川原尚行もいる。2011年の東日本大震災でも、東北で復旧ボランティア活動を行った。

 忽那賢志(くつな・さとし)は感染症学が専門の医学者で、大阪大大学院感染制御学教授だ。2020年初頭からの新型コロナウイルス感染症の世界的流行の際には、それまでの知見を活かして連日、メディアに登場し、広く知られるようになった。山口大医学部医学科卒だ。