・全員、決められた時間にゴールに到着すること。早すぎても遅すぎてもダメ
・ちなみに時計を持っていいのは、俺(エディ)だけ

 たったこれだけの制約で、メンバーは自主的にエディを中心とした横一列になり、走り出したのです。

「タスク(決められた時間にゴールする)」と「環境(時計)」を組み合わせているのもさすがですね。

 このランニングのエピソードのように、アクティビティ要素が強い「制約主導アプローチ」は、ゲーム感覚で楽しめるというメリットがあります。僕が行っているチームビルディング・ワークでも、制約を盛り込んださまざまなアクティビティに取り組んでもらうことで、連携と連動が形成されていく過程を体感してもらうプログラムを用意しています。

 今すでにある制約で精いっぱいの状態になっているチームの場合、通常の業務内で新たに制約を設定するよりも、気分転換や休憩も兼ねて、こうしたゲーム要素のあるワークにチャレンジしてみるのもおすすめです。

キャンプの訓練メニューであるランニングする「ジョーカーズ」のメンバー同書より転載。(c)小山宙哉/講談社 拡大画像表示