福利厚生が手厚い企業はいい会社と呼べるのでしょうか。
新刊『ありのままの自分で、内定につながる 脇役さんの就活攻略書』は、特別なガクチカも将来の夢もなかった普通の就活生=「脇役さん」の著者が、1000冊以上の本を読み込み、自分だけの就活戦略をつくりあげ、食品超大手を含む22社から内定を得た実体験から生まれた一冊です。
「長期インターンにも行っていないし」「自己PRで語れることがない」――。
そんな普通の就活生が、どうすれば自分に合う企業に内定を取れるのでしょうか? 就活に不安を抱えるすべての学生、そしてその姿をそっと見守る保護者の方に届けたい、内定につながるリアルな戦略が詰まった、まったく新しい就活本です。今回は、就活で本当に得する会社の特徴について著者である藤井氏が特別に書き下ろした記事をお届けします。

「福利厚生が手厚い=いい会社」とは限らない
就活生の頃、「うちの会社は福利厚生が手厚いんです」と説明されたことがあります。資料を開くと、10も20もたくさんの福利厚生が並んでいました。
当時の僕は、「福利厚生の数が多い=いい会社なんだ」と単純に考えていたんです。
でも、実際はそうとは限りません。
どれだけ数が多くても、ほとんど使わない福利厚生や、数百円の割引程度しかないものもあります。
さらに企業によっては、福利厚生を手厚くする代わりに、基本給を下げている場合もあるのです。
だからこそ、「福利厚生が多い=良い会社」とは思い込まないことが大切です。
福利厚生のなかでも注目するべきもの
福利厚生にはさまざまな種類がありますが、その中でも特に重視すべきなのはどれでしょうか。
意識したいは、「金額に換算したときにどれだけのメリットがあるか」という視点です。
たとえば、レストランの割引があっても、年に数回しか使わないならメリットは数百円ほど。提携ホテルが安く泊まれるとしても、利用しなければ意味はありません。
一方で、住宅手当は金額に換算しやすく、生活への影響も大きいです。例えば、新卒で就職した大手食品メーカーは毎月6万円ほどの住宅手当がありました。家賃は手取りから払うものなので、税金を考えると実質的にはそれ以上の価値があります。
このように、「どの福利厚生が自分の生活を支えてくれるのか」をシビアに見極めることが大切です。
そして、福利厚生だけに注目するのではなく、給料・残業時間・年間休日・やりがいなど、複数の視点から自分に合う企業を判断しましょう。
拙書『脇役さんの就活攻略書』では、僕のような普通の就活生がどのように企業を選ぶと良いのかを、労働条件の見方や業界の選び方まで具体的に解説しています。
みなさんの就活を心から応援しています。