制作統括「事実上トキとヘブンと錦織、3人の物語」
意識していると言えば『青天を衝け』の経験。後半、明治になったときの渋沢栄一を演じた経験が生きているという。
「明治時代のはじまりを生きた人たちの空気感はわかります。渋沢栄一は多分、時代の変化を心から楽しめる人だった。一方で、ただそういう人ばっかりでもなかった。
やっぱり時代にとり残される人もいれば、いやがおうでもでも時代の波に乗っかっていくしかない人もいるとしたら、じゃあ、錦織はどうなんだろうということは考えます」
演出は、先述した、大河ドラマで一緒に仕事をしてきた村橋直樹。ドラマの雰囲気が明治という時代も手伝って大河ドラマのような重厚感があるとも言われている。撮影方法も違う?
「今回は2回目の朝ドラで、『なつぞら』ではカメラが6台ぐらいあってマルチ撮影といってカメラが一斉に撮って、その中からいいカットを選ぶ手法だったので、撮影時間が短かったんです(昔のドラマは大抵この手法だった)。
朝ドラの撮影ってこんなに早いんだと思った記憶はありましたが、今回はライティングをはじめとした絵作りにたっぷり時間をかけていて。それは大河ドラマの撮影に近い気がしました」
さまざまな経験を生かし、感性を敏感に働かせながら『ばけばけ』の現場に臨む吉沢さん。制作統括の橋爪さんは「トキとヘブンの物語ではあるが、事実上トキとヘブンと錦織、3人の物語とも言える」と語る。それほど重要な役。これからが楽しみだ。
【プロフィール】
よしざわ・りょう
1994年、東京都出身。2009年に芸能界デビュー。主な出演作品にドラマ『PICU 小児集中治療室』。NHKでは連続テレビ小説『なつぞら』に出演。大河ドラマ『青天を衝け』では主演をつとめた。映画では『国宝』『ババンババンバンバンパイア』『ぼくが生きてる、ふたつの世界』などで主演。ほかに『キングダム』『東京リベンジャーズ』など、多数のヒット作に出演している。
    よしざわ・りょう
1994年、東京都出身。2009年に芸能界デビュー。主な出演作品にドラマ『PICU 小児集中治療室』。NHKでは連続テレビ小説『なつぞら』に出演。大河ドラマ『青天を衝け』では主演をつとめた。映画では『国宝』『ババンババンバンバンパイア』『ぼくが生きてる、ふたつの世界』などで主演。ほかに『キングダム』『東京リベンジャーズ』など、多数のヒット作に出演している。







