前回は営業マンに必要不可欠な「聞く力」について、外資系生命保険の現役トップ営業である川田修氏に伺った。今日は、「いい営業マン」が陥りがちなことについて、教えてもらった。お客さまのためを思う、真の質問力とは?
(撮影/佐久間ナオヒト、聞き手/ダイヤモンド社書籍オンライン編集部)

お客さまに「検討します」と
言われたら…

川田修(かわだ・おさむ) プルデンシャル生命保険株式会社 エグゼクティブ・ライフプランナー 1966年東京都墨田区生まれ。慶應義塾志木高等学校、慶應義塾大学法学部卒業。 1989年株式会社リクルート入社。入社から退職まで96カ月のうち、月間目標を95カ月達成。 1997年プルデンシャル生命保険株式会社入社、営業職の最高峰であるエグゼクティブ・ライフプランナーに昇格。その年の年間営業成績(2001年度の社長杯)でトップとなり、全国約2000人中の1位のPT(President’sTrophy)を達成する。現在は、エグゼクティブ・ライフプランナーとして活動するかたわら、主な著書は『かばんはハンカチの上に置きなさい』(ダイヤモンド社)、『知識ゼロからの営業入門』(幻冬舎)、『仕事は99%気配り』(朝日新聞出版)など。

編集部 これまでさまざまな形で、お客さま目線で考え行動することの大切さを川田さんから教わりました。
もっともっと、「聞く力」を磨いていこうと思います!

川田修(以下、川田) 聞くという事でもうひとつ、お話ししておきたいことがあるんです。

編集部 もうひとつとは?

川田 プレゼンの後、ある程度の提案が済んでから、よくあることなんですけどね。

編集部 プレゼンの後ですか? 今までの「聞く」はどちらかというとプレゼンの前ですよね。

川田 具体的な例でお話ししますね。
(プレゼンの後に、)お客さまにこう言われたらどう答えますか?

「検討します」

編集部 うーん、「ではよろしくお願いします。またご連絡します!」ですか?

川田 その後はどうします?

編集部 90度の美しいお辞儀(詳細は川田修著『かばんはハンカチの上に置きなさい』を参照してください)でビシッと決めて、サッと帰ります。

川田 帰っちゃうんですよね…。そういう営業マン、すごく多いです。
でもね、検討しますって言われたら、そのまま帰っちゃダメなわけですよ。
聞かなきゃいけない言葉があるんです。