7万円といえば時給1500円だと約47時間にも相当しますから、それが税金で差し引かれてなくなってしまうのですね。
長い目でみれば7万円×30年なら人生で210万円の差となり、車が1台買えてしまう額です。
大切なのは、こうした「年収の壁」のような、税金関係のキーワードにアンテナを立てておくことです。
たとえば「年収の壁」についての新たな税制関連法案が2025年3月に衆議院を通過しましたが、それがいつ始まるか、また自分の場合はどうなるかなどの情報を、キャッチしておくようにしましょう。
また新しい法案は以前より複雑になっています。所得によって細かく税率が違いますし、2年間の限定措置になっている部分もありますので、誤って理解すると損する可能性も出てきます。
税金について詳しい人や、相談できる仲間を見つけておくことは、今後ますます大事になってくるでしょう。
ふるさと納税とは?
よく聞く「ふるさと納税」も、「税」がつくキーワードですね。
ふるさと納税とは、「寄付」という形で自分が応援したい地方自治体にお金を送ることができるしくみです。この寄付により所得税や住民税の控除が受けられるほか、2000円の自己負担で、自治体から特産品や返礼品を受け取ることができるのが、特徴となっています。
平たく言えば、税金の支払先を変えるだけで、おトクな返礼品がもらえるということですね。元は給料から天引きされた所得税・住民税ですから、税金は払っているものの、感覚としてはタダに近いものがあります。
このふるさと納税は日本の税制としては特別な制度で、始まったのは2008年ですから、それほど長い期間が経っているわけではありません。自分から動かないとできないしくみですので、活用していない人も意外と多いのです。
2024年の「ふるさと納税ガイド」による調査データによれば、ふるさと納税の利用者は全体で約1000万人、利用率は16.3%となっています。
つまり、リスクがないおトクな制度を8割以上もの人が利用していない、ということです。これはもったいないですね。







