ときどき盲導犬などのアシスタントドッグを連れたゲストが来園することもあった。当日の朝礼で「白のラブラドールレトリバーをお連れです」というように、キャストに向けての連絡がある。

 盲導犬が用を足すときは、バックステージに案内をして、用が終わるとカストーディアルキャストが後始末をすることになっていた。私も盲導犬をバックステージに案内したことがある。賢そうな顔のラブラドールレトリバーだった。

 よくしつけられていて、私のあとについてバックステージに入ったかと思うと、すぐさま申し訳なさそうな顔をして足を踏ん張り、時間をかけぬよう手短に用を済ませてくれた。

 トイレはみんなでマナーを守って気持ちよく使いたいものだ。

多機能レストルーム
入口に車椅子、体が不自由な方、妊娠中の方をイメージしたマークがある。オムツ交換のために利用しようとするゲストも多い。オムツ交換台は女性用だけでなく、一部の男性用レストルームにも完備されている。
積極的に話しかけるようにしていた
私は転勤族の上、旅行好きだったので、高知県以外のすべての都道府県に行ったことがある。そのため話題には事欠かない自信があった。
抑止効果
休憩から戻り、多機能レストルームの前に立っていると、中から健常者(のように見える人)が出てくることがよくあった。キャストがそこにいるだけで抑止効果となるようだ。
国土交通省の調査
「多様な利用者に配慮したトイレの整備方策に関する調査研究」(平成24年)国土交通省総合政策局安心生活政策課。
東京ディズニー清掃スタッフが絶句…「犬のほうがマナーがいい」と思った“トイレ利用者の実態”笠原一郎『ディズニーキャストざわざわ日記』(三五館シンシャ)