何でも論破してくる人が「ワークライフバランスが大事だから休みの日は充電すべきですよね?」と言ってきたら、言い返したくなる。
そんなあなたに薦めたいのが、全世界45言語に翻訳され、世界500万部を突破しているベストセラー『やりたいことが見つかる 世界の果てのカフェ』(ジョン・ストレルキー 著/鹿田昌美 訳)だ。「何度読んでもハッとする」と話題の一冊から、おすすめの名言について紹介する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)
※イメージモデル:ひろゆき氏(撮影/榊智朗)
「充電しなきゃ」と思いながら休んでいる人
「休みの日は充電しないとね」
よく聞く言葉です。
論破好きの人が、「ワークライフバランスが大事ですから!」なんて言ってくると、確かに正論に聞こえます。
でも、本当にそうでしょうか?
たっぷり寝て、動画を見て、リゾートに行っても、月曜の朝になるとまたヘトヘト。
「休んだはずなのに、なんでこんなに疲れてるんだろう」と感じたことはありませんか?
実はそれ、充電が足りないのではなく、「バッテリーの使い方」が間違っているのです。
休みの日にどれだけ充電しても、平日にすべてを消耗してしまう働き方をしていたら、永遠に電池は切れます。
「充電が必要な働き方」の危うさ
『世界の果てのカフェ』の主人公も、まさに同じ悩みを抱えていました。
ぜんぶ、置いてきたかったのに。
これはぼくにとって、リラックスして「エネルギーを充電する」チャンスのはずだったのに。
――『世界の果てのカフェ』(第3章)より
リラックスのはずが、実際には心が落ち着かない。
「充電しなきゃ」と思っている時点で、すでに自分の生き方が放電型になっているのです。
そして物語の中で、主人公はあることに気づきます。
エネルギーを充電するって?
電池が切れて、充電して、電池が切れて、充電して……そんな繰り返しで前に進めるはずがないじゃないか?
――『世界の果てのカフェ』(第3章より)
この一節こそ、「ワークライフバランス論」を超える真実です。
人間は電池ではない。
仕事で使い果たし、休日で回復する。
そんなサイクルでは、いつまで経っても満たされません。
そもそも「充電」が必要ない生き方を
必要なのは「休みの質」ではなく、「仕事の質」です。
休日にエネルギーを取り戻すのではなく、仕事そのものがエネルギーになるような働き方を選ぶ。
つまり、「やりがいのある仕事」こそが、最大の「充電不要モード」です。
『世界の果てのカフェ』の登場人物たちは、効率や休暇よりも、「自分がなぜ働くのか」「何をしているときに生きていると感じるのか」を問います。
その問いに向き合うことで、人はようやく「放電と充電のループ」から抜け出せるのです。
バランスではなく、「熱中」を取り戻そう
「ワークライフバランスが大事だから休みは充電を」と言われたら、こう返したい。
「充電が必要になるような働き方は、そもそも間違っているんじゃないですか?」と。
仕事に熱中し、エネルギーを生み出す側に立つこと。
それが本当の「ワークライフバランス」なのです。
(本稿は、『世界の果てのカフェ』の発売を記念したオリジナル記事です)




