妹のいる長女:優等生としての重圧とメンタルケア

 妹のいる長女さんは、弟がいる場合とは対照的に、妹という「自分の分身」のような存在が生まれてくるイメージがあります。そのため、より良いお姉ちゃんになろうと努め、頭も良く、責任感も強い優等生タイプに育つ傾向があります。

 しかし、このタイプは頑張りすぎてしまうという大きな課題を抱えています。ざっくばらんに振る舞うことができず、真面目すぎて息抜きができなくなってしまうケースが見られ、時には引きこもりや摂食障害などのメンタル的な問題を抱えてしまう長女さんもいます。

 妹のいる長女さんは、プライドが非常に高く、「絶対に人に見下されたくない」という思いが強いため、一生懸命頑張ろうとします。

育て方のヒント:承認と丁寧なサポート

 妹のいる長女さんへのサポートは、まずそのストレスを軽減し、息抜きをさせてあげることです。もし姉が妹にいじわるをしていたら、それはかなりのストレスが溜まっているサインです。

 このタイプの長女さんは、第2子以降の子どもが持つような要領の良さをあまり持っていません。そのため、親は「どう頑張ったらいいのか」「何をすればいいのか」を、イライラせずに、できるだけ優しく、ゆっくりと、かみ砕いて説明してあげることが大切です。一度理解すれば、長女さんは非常に誠実に物事をこなしていくことができます。

 そして何より、努力したこと、一つ一つ丁寧に理解しようとする姿勢を、周りに認められ、評価されたときに、長女さんの自己肯定感は大きく高まります。

 もし母親自身が娘のことに口出ししすぎてしまう(過干渉)傾向がある場合、娘は期待に応えようと頑張りすぎるため、関係がこじれる可能性があります。娘の「そのまま」を認め、執着しすぎないことが、彼女の健全な成長につながります。