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熱意は十分なのに、相手に話が響いていない……。若手の商談に同席し、そのように感じたことがある上司や先輩は少なくないだろう。相手に響かない要因とは何か。またどうすれば改善できるのか。新刊『コンサルだけが知っている 伝え方のテンプレ』を上梓した本連載著者の田中耕比古さんが、本書のエッセンスを混ぜながら、“商談ベタ”を改善する「3つのチェックポイント」を紹介する。(ギックス共同創業者 田中耕比古)
一生懸命なのに相手に響かない……
残念な営業トークの特徴
熱意は感じる。気持ちはこもっている。それなのに、なんだか相手に響いていない。相手が動いてくれない――。
若手の営業担当者と一緒に商談に赴いた際に、そんなふうに感じたことがありませんか?
「このプランは、とてもお得な設計になっています!」
「御社にとって、非常にメリットがあると思います!」
本人は、一生懸命だが、相手は「そうですか」と、冷たい反応。提案している内容は悪くないのに、なぜか心が動かない。
これは、商談を「売り込む場」として捉えていることによって起こる残念な現象です。
商談は、説得の場ではなく、「共に創る場」。残念な状況を回避するために必要なのは、「商談相手の隣に座る姿勢」なのです。
商談が前に進むのは
相手と同じ目線に立ったとき
「商談」というと、どうしても「こちらのオススメ商品を相手に買ってほしい」という気持ちが先行しがちです。
そうすると、「この商品のどこが素晴らしいのか」「この商品は他のものと何が違うのか」というような、こちら発信の情報を押し出していく「プッシュ型」のコミュニケーションになってしまいます。
このやり方が有効な場面ももちろんありますが、これだけに頼り切ると、商談相手が「押しつけがましいな」「強引な人だな」と感じ、敬遠したい・距離を置きたいと思ってしまいかねません。







