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子どもが不登校になった場合、親は子どもの心配だけにとどまらず、さまざまな「困りごと」に直面する。毎朝の欠席連絡のストレス、勝手に決められていたPTA役員…。和光大学教授で公認心理師でもある著者は「親子の孤立を防ぐには、学校への相談や交渉が大切」と提言する。※本稿は、高坂康雅『不登校のあの子に起きていること』(筑摩書房)の一部を抜粋・編集したものです。著者の名字は正しくは「はしご高」。
毎朝のある作業が
親にとって負担に
NPO法人「多様な学びプロジェクト」の調査で、学校とのやりとりにおける困りごととして最も多く選ばれたのが、出席連絡(欠席することの連絡:欠席連絡)でした。どこの学校でも、子どもが学校を休む場合には、理由も含めて朝のうちに連絡することになっていると思います。
欠席連絡については、かなり前は電話連絡が主流でしたが、近年では、連絡帳を通して行う学校が多くなりました。連絡帳に欠席理由を書いて、近所の友だちに学校まで届けてもらう。そして、放課後にその友だちが連絡帳をもって帰ってきて、あわせてプリントなども届けてもらう流れです。
また最近では、メールでの欠席連絡や、子ども一人一人に配布されたタブレットを通して、あるいはアプリなどを通して欠席連絡をする方法も採用されています。タブレットやアプリの登場によって学校側も子どもの出欠席をある程度リアルタイムで把握できるようになっています。
たまに風邪をひいたときに連絡するくらいであれば、欠席連絡はたいした負担には感じないでしょう。しかし、これが毎日になると、けっこう負担になるものです。連絡帳を届けてもらうように友だちに頼むのも気が引けます。







