「どうせ給料変わらないんだから」――。そんな同僚の一言に、やる気を削がれた経験はないだろうか。同じ環境にいても、仕事を「こなす人」と「熱中する人」の差は歴然だ。日韓累計40万部を突破したベストセラー『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』(キム・ダスル著、岡崎暢子訳)の続編『人生は期待ゼロがうまくいく』の発売を記念した本記事では、ライターの有山千春氏に、「相手に信頼される仕事術」についてご寄稿いただいた。(企画:ダイヤモンド社書籍編集局)
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「マジメっすねー」が口癖の同僚
「どうせ給料変わらないんだから、テキトーにやりましょうよ」
会社員時代、自分の企画について同僚Aに意見を仰ぐと、そんなことを返され思わず脱力してしまったことがある。たしかに安月給で働かされ、がんばった分だけ自分の体力と気力がそがれるだけの環境にいた。
けれど、それを言ってしまったら身も蓋もない。
「テキトーにできるものならやりたいけど、できないんですよね」
そう言うと、「マジメっすねー」と一言。話が終わってしまった。
一方、同じことを同僚Bにも問うと、自分ごとのように真剣に考えた上で改善点のアドバイスをくれた。Bは他業界からの転職組で、仕事には好奇心と情熱を持って取り組み、多くの関係者から好かれていた。
会社を辞めてからは持ち前のバイタリティでさまざまな仕事をこなし、“太客”の信頼を勝ち得て食いっぱぐれのない仕事ぶりを見せている。一方のAは変わらず会社に在籍し、安月給ながらも安定した月給を得ている。
対照的な2人を比較すると、Aを合理的だと支持する人もいるだろう。だけど、筆者は情熱的なBに惹かれてしまうのだ。
「最高の一日が一生続く106の習慣」が掲載されたキム・ダスル著のベストセラー『人生は「気分」が10割』にも、「情熱のある人」について言及するトピックがある。
「情熱のある人」を尊敬する
同書では情熱を持っているときについて、こう綴られている。
――『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』より
一番輝けるからこそ発言は説得力を宿し人の心を動かす。だから尊敬の対象になる。
低温でも熱を帯びていても、たしかに給料は変わらない。が、仕事はその場だけこなせばいいものではなく、積み上げていくものだと思う。
情熱を持ち仕事をしたAは、腐らずこつこつと信頼を積み上げたからこそ、結果会社員時代よりも稼ぐことができているのだろう。
なによりやはり、テキトーにこなす仕事よりも情熱を持って取り組む仕事のほうが、楽しいにちがいないのだから。
(本稿は、『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』の発売を記念したオリジナル記事です)
メーカー広報、出版社編集者を経て2012年よりフリーライターに。主に週刊誌やWEBメディアで取材記事やインタビュー記事を執筆。昨年より高田馬場の老舗バーにてお手伝い中。



