商品戦略本部CPSチーム・商品企画主任、厚海貴裕氏は「初代デリカミニは、ベースモデルの改良版だったため、変更部位や搭載装備に制約がありました。新型はゼロから“理想のデリカミニ”として開発しました」と笑顔で説明してくれた。

 ラインアップは従来と同様にワイド。パワーユニットは自然吸気とターボが用意され、駆動方式はFFと4WDから選べる。本命の4WDは大径タイヤとダイヤル式のドライブモードを標準装備し、最低地上高は160mm。なお新型のパワーユニットは旧型のマイルドハイブリッドから純エンジンに変更された。これは各部の効率改善により純エンジンで優れた燃費を実現できたからだ。パワートレーンの軽量化という点でも大きなメリットを生んでいる。

新型はすべてが進化したオールマイティWGN
キュートでタフ。さらに5種の走行モードが選べる

 スタイリングは、デリ丸ならではのキュートな目元が印象的だ。Kカーなので3395×1475mmの全長と全幅は従来と変わらないが、一段とタフで伸びやかなイメージに仕上がっている。ガッチリとした印象を高めた要素はフロントウィンドウの位置変更とキャビンのスクエア化。新型のウィンドウは従来比で10㎝前方に移動され、キャビンは一段とキュービックスタイルに変更。つまり理想のBOXスタイルに近づいている。デリカミニはそのうえで前後バンパー、ボディサイドに専用造形を採用。安定感とタフなイメージを強調した。ボディカラーは新色のデニムブルーとサンドベージュを加えた合計15タイプ。ブラックルーフの2トーン6種と、モノトーン9種から選べる。リアスライドドアの開口幅650mmはクラス最高レベルだ。

 室内に乗り込むと上質さに圧倒される。先進の装備群と丁寧な仕上げが印象的。もちろん広さも抜群である。インパネは12.3インチのセンターディスプレイと7インチメーターを一体化したデジタル仕様。造形とカラーリングの工夫で高い質感を実現した。フロントクォーターウィンドウの大型化で視界が一段とワイドになっている。