数々の企業を再建してきたデヴィッド・ノヴァクは、世界の成功者100人から仕事も人生もうまくいくための知見を集め、『Learning 知性あるリーダーは学び続ける』にまとめている。本記事では、その一部を抜粋・編集し、特に「成功し続ける人になる秘訣」を紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

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興味のあるなしはセンスの問題?

退屈な会議、難しすぎる講演、よくわからない新しい分野の話。
「正直、全然おもしろくないな」と思ったことはありませんか。

「興味を持てないことはやっても無駄だからやらない」
と効率的に動いている人もいるかもしれません。

私たちはつい、「興味があるかないか」は性格やセンスの問題だと思いがちです。
自分の中にスイッチがあって、興味のあることには自然と熱中し、そうでないことには、どんなに頑張っても関心が持てない――。
でも実は、それは誤解なのだと、世界で数々の成功をおさめてきたデヴィッド・ノヴァクは言います。

私たちは、自分に興味があるものとないものを、白黒はっきりと捉えがちだ。
何かに興味を持てるかどうかは、自分の意思ではどうしようもないものだとも考えている。
面白いものは面白いし、そうでないものはそうでない、と。
そして、興味を持てないものに、目を向けようとするのは無意味だと思っている。

実は「わかっていない」だけ

たしかに、「興味がない」と感じるとき、私たちはその対象を「自分とは関係ない世界」として切り離しています。
でも本当は、興味がないのではなく、まだ“わかっていない”だけのことが多い。

たとえば、野球のルールを知らない人にとって、野球のテレビ中継はただの「ボールを投げて打ってるだけ」に見えるかもしれません。
でも少しだけ知識を得て、
「今のは配球を読んだサインだったのか」「守備の位置が変わっていたのか」
と気づくようになると、同じ試合が急に面白く感じられる。

興味とは、理解が芽を出したあとに育つ感情です。
つまり、“知識が先、興味があと”。
興味が湧かないものにこそ、知らないことが眠っているサインなのです。

世界の成功者たちが持っているもの

世界の成功者たちは、興味がないものにも一歩踏み込む勇気を持っています。
「なぜこれが重要なのか」「どんな背景があるのか」と問いを立てることで、
興味は自分の中から生まれていく。

好奇心は、与えられるものではありません。
少しの知識と少しの観察力があれば、“退屈なこと”の中にも、面白さの芽を見つけられるようになる。

興味を持てないときほど、「自分はまだ知らないだけかもしれない」と考えてみてください。
その一歩が、あなたの世界をじわりと広げてくれるはずです。

(この記事は『Learning 知性あるリーダーは学び続ける』をもとに、一部抜粋・編集して作成しました。)