注目すべきは、この方法を実践しているリーダーの76%が「最初は時間の無駄に感じた」と答えている点です。
たしかに、すぐに指示を出したほうが早いように思えます。
しかし、長期的に見ると、逆質問を通じてメンバーの思考力が育てば、チーム全体の自走力が大きく高まります。
「どうすればいいと思う?」
たったひと言ですが、この問いかけがチームを自走型へと変えるブレイクスルーになるのです。明日から、まずは1日1回、どんな小さな指示の前でも逆質問を試してみてください。そこから、あなたのチームは変わり始めます。
ポイントは「すぐに正解を求めない」こと。
メンバーの意見を最後まで聞き、それを踏まえたうえで、あなたの考えを伝えればいいのです。
この小さな習慣の積み重ねが、チームの未来を大きく変えていきます。
「80%の指示」にすると
主体性が向上する!?
「仕事の進め方を詳しく説明したのに、なぜか実行してくれない」
「何をやればよいかわかっているのに、すぐに着手してくれない」
このようなよくある悩みに対して、優秀なリーダーたちは、あえて「80%の指示」しか出していないことが判明しました。
「80%の指示」を言葉にすると、次のような伝え方になります。
「このプロジェクトは、基本的にはこうして(やり方)、ここまで(ゴール)は必ずやっ
てほしい。残り2割は君なりのアイデア(裁量)で補完してみてくれないか」
重要なのは、次の3つのポイントです。
1.意図的に情報を抑える
・完璧な指示を出さない
・あえて「考える余地」を残す
・ただし、コアとなる8割は明確に伝える
2.「残り2割は任せた」と明言する
・曖昧にせず、はっきり伝える
・「自分で考えていい」という許可を出す
・失敗を恐れなくていいと保証する
3.プロセスを「承認」する
・着手したことをまず認める
・進捗を可視化する
・いいアイデアは積極的にほめる
・チーム全体で共有する
この方法が効果的な理由は、相手に「考える余地」を与えるからです。
「全部を教えない」ことで、「自分で考える」ことが自然と促され、メンバーの自律的行動につながるのです。







