数々の企業を再建してきたデヴィッド・ノヴァクは、世界の成功者100人から仕事も人生もうまくいくための知見を集め、『Learning 知性あるリーダーは学び続ける』にまとめている。本記事では、その一部を抜粋・編集し、特に「成功し続ける人になる秘訣」を紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

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自分の中で答えが出ない……

考えても考えても答えが出ない。
頭の中が同じ回路をぐるぐる回り続けて、気づけば1時間経っている。

そんな経験はありませんか?

仕事でもプライベートでも、「思考の渋滞」は誰にでも起きるものです。

たとえば、
「締め切りが近い資料が全然進まない……」
「転職するかどうか迷い続けてしまう」
「なんとなく人間関係で悩んでいるが言語化できない」

頭の中ではちゃんと考えているつもりなのに、なぜか前に進まない。
こんなとき、世界の一流たちはどうしているのでしょうか?

大事なポイントは「口」

世界で成功をおさめてきたデヴィッド・ノヴァクは次のように述べています。

人はある考えを他人に口頭で伝えるとき、中でもそれが真実だと相手を説得しようとするときに、
その考えをより強く信じる。
心理学ではこれを『話したことを信じる効果』と呼んでいる。

つまり、人は誰かに説明した瞬間、言葉にした内容を自分自身がもっと信じてしまうのです。

ノヴァクは続けてこう言っています。

週3回、時間を作って運動するよう自分を仕向けたいのなら、
『簡単な運動の習慣をスケジュールに組み込むくらい、できるはずだよ』
と別の誰かを説得してみるといい。

「本気で続けられるよ!」と誰かに言った瞬間、一番その言葉に影響を受けるのは“自分”。
説得は、相手へのアドバイスに見えて、実は自分の背中を押す力にもなるのです。

いくら頭の中で悩み続けても解決策が出ないのに、誰かに説明しようとした途端に良い案がポンと浮かぶことがありませんか?

私たちが問題に直面したとき、解決策を考えようと悩みに悩んだ末、問題を別の誰かに説明した途端に良い案が浮かんだりするのもそのためだ。
口に出して言葉にしてみると、必然的に立ち止まって俯瞰し(シンプルに考え)、思考を整理することができる。

実は、人に話すことで思考が簡単に整理することができるのです。

とにかく誰かに話してみよう

悩み続けて時間を無駄にしてしまう人は、言語化せずに、頭の中だけで考えようとしています。

世界の一流たちは、思ったことを話し、誰かに説明することで思考の整理をしています。

もし今日、心の中でずっと渦巻いている悩みがあるなら、3行でもいいから言葉にしてみてください。
あるいは、誰かに一言だけ話してみるのもよいかもしれません。

(この記事は『Learning 知性あるリーダーは学び続ける』をもとに、一部抜粋・編集して作成しました。)