数々の企業を再建してきたデヴィッド・ノヴァクは、世界の成功者100人から仕事も人生もうまくいくための知見を集め、『Learning 知性あるリーダーは学び続ける』にまとめている。本記事では、その一部を抜粋・編集し、特に「成功し続ける人になる秘訣」を紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

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優秀だから失敗しないのか

わたしは学生のころ、「失敗しないこと」に自信をもっていました。
部活や頼まれた仕事やサークルで新しい企画を立ち上げることなどを失敗なく進めることが何よりも重要だと考えていたのです。
心の中で「失敗しない自分は仕事ができる」と自負していた部分もあったと思います。

しかし社会人になって、話が変わってきました。

失敗しない=成功?

失敗を避けようとすると、仕事が進まなくなりはじめたのです。

また、新しいこともできなくなってきました。

「自分は失敗しないし、仕事ができるはずなのになぜ?」

世界の一流たちを見てきたデヴィッド・ノヴァクはこの悩みに対してこう答えています。

人間の脳は、未知のものを避けようとする。
だが私たちは、障壁を克服する方法を学ぶことができる。
たいていの場合、充分な下調べをしたうえで新しい環境に飛び込むことよりも、今いる場所から一歩も動かず、新しい環境での学びやチャンスを逃してしまうことのほうが、長い目で見ればリスクが大きいのである。

「失敗しない人」とは、単に「優秀な人」とは限らない。
失敗を恐れ、「挑戦しない人」である可能性があるのです。

やらない理由よりやる理由

社会人になった私は、慎重になりすぎて「石橋を叩いて叩いて叩き割っている人」になっていたのです。
失敗しないことも大事ですが、失敗を恐れすぎて物事に挑戦できなくなることも問題です。

大げさな挑戦ではなくていい。
少し調べてみる。
少し近づいてみる。
少しだけ新しい環境に足をかけてみる。

その一歩が、最終的に「仕事ができる自分」につながっていくのかもしれません。

(この記事は『Learning 知性あるリーダーは学び続ける』をもとに、一部抜粋・編集して作成しました。)