【2】第二の要件:リーダーシップを地位や特権ではなく責任と見る
「優れたリーダーは、常に厳しい。ことがうまくいかないとき、そして何ごともだいたいにおいてうまくいかないものだが、その失敗を人のせいにしない」
「真のリーダーは、他の誰でもなく、自らが最終的に責任を負うべきことを知っているがゆえに、部下を恐れない。ところが、似非リーダーは部下を恐れる。部下の追放に走る。優れたリーダーは、強力な部下を求める。部下を激励し、前進させ、誇りとする。部下の失敗に最終的な責任をもつがゆえに、部下の成功を脅威とせず、むしろ自らの成功と捉える」
・似非リーダーは部下を恐れ、追放に走る
・真のリーダーは強力な部下を求める
部下がミスをしてしまったときに、「あいつの能力のせいだ! あいつさえいなければ!」と思わずに、それもリーダーの責任であると認識する。
そして、自分が能力においてチームのトップに君臨したいと考えるのではなく、むしろ強力な部下を求めることが大切ということですね。
【3】第三の要件:信頼が得られること
「信頼が得られないかぎり、従う者はいない。そもそもリーダーに関する唯一の定義は、つき従う者がいるということである」
「信頼するということは、必ずしもリーダーを好きになることではない。常に同意できるということでもない。リーダーの言うことが真意であると確信をもてることである。それは、真摯さという誠に古くさいものに対する確信である」
部下に好かれなくてもいい。いつも同意を求めなくてもいい。真摯であること。言うことと行動が一致していること。
「このリーダーが言っていることは信じられる」と部下に思われることが大切なのですね。だからこそ「つき従う」んですね。
そしてもう一つドラッカーが書き加えていることがあります。
「もう一つ、古くから明らかになっていることとして、リーダーシップは賢さに支えられるものではない。一貫性に支えられるものである」
組織の使命を考え抜き、行動によってメンバーを牽引するリーダーであるためには、真摯さの欠如こそ、「絶対にやってはいけないこと」なのではないでしょうか。








