米フロリダ州にあるロリンズ大学のジョン・ヒューストンは、アメリカ、中国、日本の3カ国の大学生454名に競争意欲の強さを測定するテストを受けてもらいました。70点満点のテストの結果は、アメリカ人は33.4点、中国人は30.1点、日本人は29.0点という結果になったそうです。日本人が一番競争を好まなかったのです(※2)。
飛鳥時代に聖徳太子が定めたとされる日本初の成文法の「十七条の憲法」の第一条には、「和をもって貴しとなす」と書かれています。昔から日本人は競争を好まず、みんなで仲良く協調してやっていこうよ、という精神を持っていたのです。
よくあるビジネス書を読みますと、「もっと自己主張せよ!」「出る杭になれ!」とずいぶん勇ましいことが書かれていたりするのですが、心理学的にはあまりおススメできません。
議論というものは、勝っても負けてもどちらにも遺恨が残ります。
日本人は、欧米人のように「議論法」や「ディベート」の教育も受けておりませんし、多くの場合には感情論での言い争いになりがち。したがって、他の人から自分をライバル視して食ってかかられることがあっても、適当なところで負けてあげたほうがよいのです。
【参考文献】
※1 Newman, G. A., & Wright, J. 1999 Team effectiveness: Beyond skills and cognitive ability. Journal of Applied Psychology ,84, 376-389.
※2 Houston, J. M., Harris, P. B., Moore, R., Brummett, R., & Kametani, H. 2005 Competitiveness among Japanese, Chinese, and American undergraduate students. Psychological Reports ,97, 205-212.
※1 Newman, G. A., & Wright, J. 1999 Team effectiveness: Beyond skills and cognitive ability. Journal of Applied Psychology ,84, 376-389.
※2 Houston, J. M., Harris, P. B., Moore, R., Brummett, R., & Kametani, H. 2005 Competitiveness among Japanese, Chinese, and American undergraduate students. Psychological Reports ,97, 205-212.







