彼らはその後、韓国の自由主義政権を支える最大の勢力の1つとして成長し、朝鮮戦争を経て、一部は今なお最も強い反共勢力を形成している。
ただし、尹錫悦を公然と支持する集団の中には、この範疇にとどまらない名ばかりのキリスト教徒や、強いフェミニズム嫌悪や左派嫌悪といった思想を持つ者も多く存在する。
与党政治家も加勢した。
積極的に尹錫悦支持集会に姿を見せる議員は、決して与党の主流派とは言えない人たちであるが、知名度の高いベテラン議員たちだ。与党も禁止令を出さないため、与党と極右集会が一体化しているような印象を与えている。
与党・国民の力は保守政党を自任し、社会的にもそう目されている。その保守政党が、憲法違反の明確な尹錫悦を守る態度を見せていることが、韓国社会の安定感を大いに損ねていた。
与党指導部も一貫して憲法裁判所に批判的な立場を示し続けてきたことで、「アスファルト保守」(路上で活動する保守運動家)と呼ばれる集会に対し、一種の価値を認めてきたのだった。
仮想敵を作りあげ
大統領自ら4勢力を煽動
集会に呼応し参加する市民は年配層が中心だ。
2016年から17年にかけて朴槿惠大統領が弾劾される際に形成された「太極旗部隊」と呼ばれる人々である。韓国国旗・太極旗と米国国旗・星条旗を振り、米韓同盟を至上の価値とする。背景には朝鮮戦争で米国に助けられた歴史的事実があり、北朝鮮との関係改善よりもその撲滅を掲げる。
さらに、ここに若者も加わった。
尹錫悦弾劾に賛成する集会に若者が多い半面、反対集会には若者がいないという声に対抗し、積極的に参加する姿が目立った。十代の高校生が演壇に上がり、反共宣言を行い、ヤンヤの喝采を浴びる姿も目撃した。
クインテットのリーダーは尹錫悦だ。
尹錫悦を救うための集まりであり、尹錫悦が憲法裁に出廷して語る言葉が引用される。
さらに尹錫悦は逮捕前の1月1日と、逮捕後の17日にそれぞれ支持派市民向けにメッセージを出していた。







