お母さんはレストランで働いていて帰りは夜11時頃だそうです。子どもはその時間までずっと起きて待っていて、お母さんが帰ってきたらゲームをやって一緒に遊ぶのが日課だとか。
お母さんは昼から出勤なので午前中はずっと眠っている。だから、子どもは自分では起きられずに頻繁に遅刻をするし、たまにちゃんと登校できたとしても授業中はずっと眠っているんです。それで教員が起こすと、イライラして授業中だろうと何だろうと周りの子たちに当たるようになる。校内暴力です。
この家庭はちょっと極端ですが親がゲームに夢中な家庭は、子どもが遅くまでやることも許す傾向があるので、ゲームが原因で睡眠不足になっている子はかなり多い印象です」
劣悪な家庭環境で起こる子どもの睡眠不足と聞けば、夜ごとに親がDVをして眠れないとか、遊んでばかりいる親を明け方まで待っていたといったことが思い浮かびますが、最近はこのように、親子がまるで友達のように長時間ゲームで遊ぶことで睡眠がとれない状況が生まれているのです。
オンラインゲームでの喧嘩が
学校での殴り合いに発展
ちなみに、ゲームの話が出たので、睡眠時間と暴力の関係で1つ触れておきたいことがあります。
現代は、子どもたちがそれぞれ自分の家にいながら、夜遅くまでオンラインで一緒のゲームをする時代です。そうした遊び方の変化が新しい校内暴力の形を作っているのですが、それがどのようなものか想像がつくでしょうか。
ここ数年でよく見られるようになっているのが、「登校の直後に起こる校内暴力」なのです。
昔は、朝は何事もなく平穏にスタートするものの、授業中や休み時間に子どもたちの間で何かしらの行き違いがあって、そこから暴力沙汰に発展するのがよくあるパターンでした。
しかし、今は子どもたちが登校した途端に友達に殴りかかるといったことが起きているのです。つまり、教室に入ってきた途端に殴り合いの喧嘩が起こる。







