なーんだ、これだけでいいの?と思うかもしれませんが、「カロリー計算なんて難しいことは考えたくない」「アプリの入力さえ面倒くさい」というタイプの人は世の中にはたくさんいます。

 その点、記録を積み重ねることで達成感を得られるデータ優位型にとって、ダイエットアプリはまさに最高のダイエットパートナーです。大いに活用してください。

 ほか、『1日で●kcalの献立集』といった1日の献立プランをまとめたレシピ本もデータ優位型に向いています。

 レシピどおりに料理を作れば、1日の摂取カロリーが把握できますし、こういったレシピ本は栄養バランスもしっかり計算されているので安心です。

 また、忙しくて自炊は難しいという方は、カロリーや栄養計算がしっかりなされている宅配食を活用するのも手です。

ツラい有酸素運動をしても
体脂肪は燃えてくれない

 いかにして効率よく脂肪を燃やし、筋肉量をアップするか?

 データ優位型のトレーニングでは運動による体の反応から、効率的に体づくりを進める方法を考えます。

 まずは「いかにして効率よく脂肪を燃やすか?」。この答えは、心拍数にあります。

 心拍数とは全身に血液を送り出すために、1分間に心臓が拍動する回数のこと。いわゆる脈拍です。また、人間が生きていられる心拍数の上限を最大心拍数といいます。

「限界!」と感じるほどのキツい運動時の心拍数は、最大心拍数の90~95%といわれています。

 そして脂肪燃焼効率が最も見込める「脂肪燃焼ゾーン」は、最大心拍数の60~80%です。この数値を上回る激しい運動も、下回る楽な運動も、脂質が使われる割合や量が減るため、効率的ではありません。

 そう、体脂肪は「すごくキツい」「苦しい」ほど、燃えるわけではないのです。

最大心拍数の60~80%を
狙って出すのは難しい

 さて、「脂肪燃焼ゾーン」ですが、R.P.E.(主観的運動強度:Rating of Perceived Exertion)を使うと、誰でも簡単に測れます(下図)。

図表:R.P.E.(主観的運動強度:Rating of Perceived Exertion)同書より転載 拡大画像表示